鎌倉幕府の鎮守・鶴岡八幡宮の境内にある三つの池のひとつ。
三池はいずれも生き物の命を憐む仏道を体現した放生池として造られたものだが、柳原神池では今も蛍放生祭(6月)、鈴虫放生祭(9月)の祭場として利用されている。魚ではなく、虫を使う放生池があるのは初めて知ったが、池に蛍を放つ放生祭はさぞかし幻想的なことだろう。
年経たる 鶴ヶ岡辺の 柳原
青みにけりな 春のしるしに
鎌倉幕府三代執権・北条泰時が詠んだとされる歌にもあるように、池名は柳が茂るこのあたりの地名による。
現在は赤い太鼓橋が渡され、喫煙所デッキ、トイレも付属した休憩所が池にせり出している。
また、柳原神池はさりげなく消防用水池としての機能も担っており、何尾もの大蛇のように池から這い上がったパイプがポンプにつながっていた。