水辺遍路

訪れた全国1万1,300の池やダムを独自の視点で紹介

三保第二雨水調整池(神奈川県横浜)

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梅田川流域の調整池群は数が多いだけに名前も「第一」「第二」だけで済まず、「第一1号」「第一2号」と複雑。
梅田川をたどって歩きつづけると、ついにその源流、といってもあいかわらず住宅地の近くではあるが、とにかく梅田川流域調整池のおおもとに行き着いた。
その名も三保第二雨水調整池。ん、でも「第二」?
ここは住宅地の辺縁にあって、「調整池」の隣にモノホンの「遊水池」が隣接している。
横浜市の調整池群では「遊水池」と「調整池」がかなり混同されており、そこに記された名前でなく、おのれの目で識別する楽しみ(?)がある。ちなみに池畔にあった雨量計には「三保第二遊水池」と記されている。

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調整池と遊水池の違いは?
千葉県の事例でおさらいしよう。

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で、ページ冒頭の案内看板の「管理者」をあらためて見てみると、横浜市道路局河川管理課とある。
立地的にも一時施設ではなく恒久施設に見えるし、調整池の管理者が河川管理者なので正確には「調整池」ではなく「調節池」ではないかとも思うのだが、とりあえず、三保第二雨水調整池を見てみよう。

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道をはさんで二つの調整池が左右に展開している。
左は底までコンクリートで固められガチガチ。
右は底に草が茂り、水面も見える。
左右二つの池は大きな通水路が設けられている。左の池はバッファゾーンだろう。
下の写真を見てもらいたい。これは左側の池だが、奥にもうひとつ緑に包まれた池があるのが見える。これぞ梅田川遊水池である。

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手前は三保第二雨水調整池。奥の緑に包まれた池は、梅田川遊水池。

この調整池は「第二」というから、左右のどちらかは「第一」だったのかもしれないが、現場では暑さの中で歩きつづけて少々まいっていたことと、目の前にモノホンの「遊水池」が控えていて飛びつきたい心境になっていたことでワキが甘くなり、確認を怠ってしまった。
しかしすごい時代である。帰還後でもGoogleアースで案内坂を拡大して読むことさえできるのだ。

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上のGoogleアース・ストリートビューに映っている左側の池の案内坂。拡大すると「三保第二雨水調整池」としっかり読めた。
ページ冒頭にある写真は右側の池だがやはり「三保第二雨水調整池」とある。左右どちらも第二調整池ということのようだが、そんなことなど忘れてしまいそうなものを、ストリートビューは捉えていた。
マウンテンバイクでこちらに向かってダンシングするおじさん。思わず、別角度で追ってしまった。

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な、なんとウェーダーで立ち漕ぎしている!
しかもハチマキ。なんというキャラの濃さ。というか、このお方は池で何をやっていたのか? よもや水抜き? しかしそれなら軽トラが妥当ではないか? 五月とはいえ、ウェーダーでヒルクライムは暑すぎはしないか? そんなでつらつら写真を見つめて小一時間はたってしまっただろうか。
撮影は2019年5月とあるが、ちょうど1年前に、こんな瞬間を捉えていたGoogleアース・ストリートビューチームの底力に感服した。
散歩しているワンちゃんも釘付け。


マークした場所の右側の二つの池が、三保第二雨水調整池。左の二つの池は梅田川遊水池(地)。