道成寺野池群のひとつ。
クルマですんなりアプローチできる池が少なく、まずは様子見ということで市道沿いにある遠田池を選んだ。この池は堰体下に民家が多いことから御坊市が遠田池のハザードマップを公開している。
このあたりは能や歌舞伎の演目として有名な「道成寺」の舞台。別タイトルの「安珍と清姫」は、まんが日本昔ばなしでもフィーチャーされているので、怖すぎてトラウマをもっている方もいるかと思う。
長年、壊れたままの鐘が再建されたお披露目の日、住職は女を絶対に入れてはならぬと意味深なことを言う。ところが舞手といってうまくもぐり込んだ一人の女。なんと鐘の中に入ってしまう。
ここで住職はやっと過去の因縁を語りはじめる。じつは昔、ストーカー女に追われた山伏がこの鐘に中に隠れたが、恋着のあまり大蛇と化した女が鐘ごと山伏を焼き殺したという顛末があった。
これを聞いた僧侶たちは、一丸となって鐘を奪い返すべく、蛇女と死闘を開始する。
鐘の再興という晴れの日から始まり、過去のおぞましい因縁へとさかのぼり、再び現在にもどって戦いへという映画的な構成と、鐘に巻き付く大蛇という大道具のビジュアル性が、時代を問わず人々を惹きつけてきた。
- 作者: 松谷みよ子,司修
- 出版社/メーカー: ポプラ社
- 発売日: 2004/04/01
- メディア: 大型本
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