千年前の絶世美女が身を投げたとされる。
郡山の運転免許センターと向かい合うような立地にある池。道路沿いなので走りながらでも姿を見ることができる。
その意味ありげな池名の由来は、源義経の愛人で千年前の美女、静御前による。義経の面影を追ってここまで来たが、その死を知ってこの池に身を投げたという言い伝えが残されている。
源義経もさることながら静御前もまた関東から東北各地に縁のあったとされる場所が残されており、静御前終焉の地を名乗るのはこの美女池だけではない。
また、栃木県宇都宮駅前中心街の大型商店施設屋上には静御前由来の「鏡ヶ池」があった場所として石碑が立っているようだ。
美女池は現在は養魚池となっている。池のほとりに立っていると、にわかに空が暗くなり強い雨足が水面をたたきつけるや、あちこちで魚が跳ねはじめた。
縦に長い直方体の養魚施設と思われる池岸の建物は、郡山周辺の野池でしばしば見られるタイプのものである。
なお郡山市は自治体としては全国一の養殖鯉の産地で、福島県と茨城県で全国の総養殖量の6割を占める。