産廃場として埋められてしまった池。
山田池は、長年、場所が特定できずにいた池だったが、30年前にこの池で釣りをしていたという方からコメント欄に情報を寄せていただいたことで事態が動いた。
2017年現在、Googleの航空写真でも池のあった場所は完全に埋め立てられてしまっており、ショベルカーの姿も映っている。工事ではなく、産業廃棄物処分場のようだった。
現地に行くと、それらしき沢の先に親水公園があった。
犬の散歩をしていた方に、このへんに池はないですかと訊いてみたが、池は知らないとの返事。
ただ、地図とGPSで確認すると、山田池は親水公園のある沢筋から北に分岐する小さな沢の上流にある。地図では池に至る登山路ものっているが、道の入口にあたるところを何度も歩きまわってみたが、産業廃棄物処分場のゲート以外に池の方に進めるルートはなさそうだった。
とりあえずGPSをたよりに、池にいちばん近くまで寄れるところまで進んでみたが、下の写真のように処分場の柵の向こうの様子がかろうじて分かる程度。崖が見えるだけで、池の痕跡らしきものはない。
階段のようなものもあったが廃道になっていて進めない。
残念ながら山田池の痕跡もここまでか、と帰ろうとしたとき、橋の名前が目に入った。
「やまだいけばし」・・ああ、この場所で間違いなかったんだ。
橋の下を見おろすと、濁ってはいるが産廃場の塀に沿って沢の流れがあった。池は廃棄物で埋められても、沢の水は流れている。
山田池はアナカリスが自生し、へらぶなも釣れた美しい水の池だったそうである。