水辺遍路

訪れた全国1万1,300の池やダムを独自の視点で紹介

狭山池(大阪府大阪狭山)

さやまいけ。狭山池公園。狭山池ダム。

古事記にも登場。日本最古のダム池の元祖には池博物館も。

築造はなんと7世紀前半。古事記や日本書紀にもとりあげられた日本最古のダム式の溜め池である。ダム式の池は単に地面を掘った池ではなく、河川を堰き止める高度な築堤技術と組織だった人員体制が求められるだけに、この時代にそういったものが確立されていたことは驚きである。
自治体名にもなっている「狭山」の名も興味深い。今でこそ町が広がる広大な平地だが、もともとダムは山と山が狭まる谷間に造るもの。明瞭な谷池地形ではないものの、見通しのいい広い幹線道路を通っていると、池に近づくにつれ緩やかな窪地になっているのが分かる。
さすがダムの元祖だけあって、堰体下には池名を冠した狭山池博物館があり、美術館と見まごうような建物に圧倒される。
池の南岸側駐車場横の流れ込みに大量の中型魚が群れており、少年たちがワームでちくちくやっている。鯉をワームで? と思ったら、なんとこの魚の正体はナマズ。
ただ、ルールとしては釣り禁止なので大人は真似しないように。
東京都瑞穂にも同名の池があるほか、埼玉県に狭山湖もある。
トイレ、駐車場あり。周辺は都市部で店も多い。

狭山池博物館。


浮かぶ小島は龍神社。


堰体にはバリアフリーのスロープも設けられている。


流れ込みでは、ナマズが群れになっていた。(2015年撮影)


堰体天端は遊歩道。取水塔も見える。


駐車場と案内版。


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マークした場所はトイレ・駐車場。