ゆうどうぬま。
この沼には主の話が残されている。
沼の上流側にアイヌ集落があったころ、渇水に見舞われた。村人たちが沼まで水を汲みにいこうとしたところ、渇水だというのに川が逆流するほどに沼の水があふれている。不審に思い、沼が海に注ぎ込む場所に行ってみて、あっと息をのんだ。丸太のようなイトウが横たわって河口をふさいでいたのだ。イトウはすでに息絶えていたが、まわりには小魚がはねまわっていたそうである。村人たちは、身をもって子孫を守ったあのイトウこそ、この沼の主だったのだろうと言い伝えてきたとのことである。
丘には沼を一望できる展望台がある。
アクセス路は舗装された二車線だが荒れている。この道は国道の分岐から7km先で行き止まりとなる。