クッチャロ湖は大沼と小沼でなる。
ここには何度も来ていて、うち二回は泊まっている。なのに、なぜかまともな写真が残っていない。いつも雨や霧に包まれていたからかもしれない。冒頭の夕景は2014年のもの。
一度目に泊まったのは1995年に湖畔のキャンプ場で。二度目にビバークした2021年には立派な道の駅ができていた。
ちょっとショッぱい空気が漂う湖畔の町の寂寥感も好きで、ずっと変わらないなあと思ってきた町の姿も、道の駅の完成でオシャレで近づきやすい雰囲気に変貌し、道の駅横の味わい深いスーパーマーケットに、若きころ訪れたころの名残りをとどめるのみ。
買い物をしているあいだ他に客はいなかったが、店の人は泰然としていた。昭和の小学校の窓のようなガラスからのぞく蛍光灯がいい。
オホーツクといえば海の幸。旅友のオックンは道端の直売所で殻つき牡蠣を5個買い、洗いもせずに生のままガリガリ食いはじめた。
「ひとつ、どう?」
俺は固辞。
この日は浜頓別町、クッチャロ湖に泊まる。釣をしていると、オックンがワカサギを釣りあげた。俺の方は釣果ゼロ。俺たちのテントの横で地元のおっちゃんたちが十人ばかりでドンチャン騒ぎをしていたが、俺は九時ごろにはスカーっと爆睡。翌朝、怒声で目覚めると、ちょっとした事件が。
マークした場所は道の駅。