水辺遍路

訪れた全国1万1,300の池やダムを独自の視点で紹介

日本100ダム

狭山池(大阪府大阪狭山)

さやまいけ。狭山池公園。狭山池ダム。 古事記にも登場。日本最古のダム池の元祖には池博物館も。 築造はなんと7世紀前半。古事記や日本書紀にもとりあげられた日本最古のダム式の溜め池である。ダム式の池は単に地面を掘った池ではなく、河川を堰き止める…

畑薙湖(静岡県静岡)

はたなぎこ。畑薙第一ダム。 中空重力式コンクリートダムでは世界一の堤体。 大井川に沿って長く狭く曲がりくねった1.5車線の山道をひたすら進んでいく。一生にそう何回も走りたくなる道ではない。南アルプスに刻まれた一本の深い谷は北に行くにつれて深さを…

畑薙第二ダム(静岡県静岡)

はたなぎだいにだむ。 日本に13基しかない中空式コンクリートダムの一基。とはいっても、ここ畑薙第二ダムのある大井川だけで三基もあり、日本一の中空コンクリ銀座である。 揚水発電の下池で、上位貯水池は畑薙第一ダム。 水色のラジアルゲート、右岸側に向…

椿山ダム(和歌山県日高川)

つばきやまだむ。 ダム湖100選に選ばれた人造湖。ダムは重力式コンクリートダムで、赤いラジアルゲートと流路下部のスリットが個性的。 ダム湖畔には、みやまの里森林公園があり、駐車場、トイレもあり、湖周サイクリングなどの拠点として最適。 また、湖畔…

神流湖(群馬県藤岡)

かんなこ。下久保ダム。コンクリートダムとして日本最長の堰体は、なかほどで直角に屈曲するめずらしい形状。 多面的な魅力で注目されるダム湖100選の人造湖。 水資源機構が管理する多目的ダムであるが、まんなかで直角に屈曲した重力式コンクリート堰体のめ…

千苅ダム(兵庫県神戸)

せんがりだむ。千苅貯水池公園。 オフセット感がカッコいい、大正時代に築造された石造りの土木遺産。 大正時代に築造された石造りの重厚な千苅ダムは「ダム」ではなく「堰堤」と呼びたくなる。横一列に並んだ日本最古のスライドゲートは左岸側にオフセット…

黒部湖(富山県立山)

黒部ダム。黒四ダム。黒部ダムは200m近い堤高をもつ日本一のダム。 観光放水が開始される6月末からが黒部ダムのハイシーズン。 毎年6月ごろになると、駅などで黒部ダムを大写しにした観光ポスターを見ることになる。今年も6月26日から大迫力の観光放水が始ま…

二津野ダム(奈良県十津川)

ふたつのだむ。二津野貯水池。 電源開発(Jパワー)が管理する発電用アーチダムが堰く二津野貯水池は、のたうつ蛇のように大きく小さくうねりながら細く長く上流へとのびるダム湖。 右岸側に国道が沿うが堰体のあたりではダム湖ははるか下にあって、なかなか…

天若湖(京都府南丹)

あまわかこ。日吉ダム。 国直轄系ダムとしては全国2位のレジャー客動員数を誇るダム湖。 水資源機構が管理する多目的ダムである日吉ダムがうみだした天若湖は、湖面のレジャー利用が大きく認められており、ボート釣り、カヤックが楽しめ、ダム湖100選にも選…

高瀬ダム(長野県大町)

たかせだむ。高瀬ダム調整湖。 日本一のロックフィルダムとダム湖100選の高瀬エメラルド。 ロックフィルダム好きにはたまらない。なんといっても日本一の高さをもつ岩山である。ダム全体では同じ大町にある重力式コンクリートダムの黒部ダムに次ぐ二位で、大…

間瀬湖(埼玉県本庄)

まぜこ。間瀬ダム。間瀬堰堤。 登録文化財の重厚な堰堤が堰く間瀬湖は、ため池100選、新日本百景にも選定された好釣り場。 昭和12年築造で国内初ともいわれる最古級のコンクリートダムによって堰かれた灌漑用人造湖である間瀬湖は、こじんまりとしつつも「新…

三成ダム(島根県奥出雲)

みなりだむ。 日本最古のアーチダム、ということで。 砂鉄も流れる斐伊川中流を堰いた発電および砂防を目的とした県営ダム。 2015年に土木遺産にも認定されたこともあり、「日本初のアーチダム」という華々しい謳い文句でとりあげられる三成ダムであるが、果…

津軽白神湖(青森県西目屋)

津軽ダム。 12月から2月ごろまで水没ダムが現れる。 津軽ダムは世界遺産の白神山地を水源とする岩木川を堰いた人造湖。もともと県営の目屋ダム(深山ダム)とその貯水池である深山湖があった。目屋ダムも50mクラスの重力コンクリート式ダムでかなり立派なも…

かなやま湖(北海道南富良野)

金山ダム。 ダム湖100選のかなやま湖は、北海道開発局が管理する多目的ダムである金山ダムによって生みだされた貯水池。 堰体右岸は垂直の崖岸であるが、ダム湖の中ほどまで来ると緩傾斜の広大な平地が広がっており、カラマツやラベンダーが湖水をバックに写…

定山湖(北海道札幌)

じょうざんこ。豊平峡ダム。 そびえる懸崖に目もくらむアーチの対照美。 都市部からクルマで一時間ほどで行ける手軽さで札幌市民にはお馴染みともいえる観光スポットであり紅葉名所。紅葉は9月後半からと全国でもっとも早く秋のたよりが聞こえる場所のひとつ…

忠別湖(北海道東神楽)

ちゅうべつこ。忠別ダム。 北海道の最高峰である大雪山の表玄関を守る門兵のように鎮座する忠別ダム。 湖周には二車線道路がめぐらされ、湖畔各所に駐車場が用意されている。なかでも親水広場の駐車場は壮大な忠別ブルーを満喫しようとする若者たちでけっこ…

小牧ダム(富山県砺波)

こまきだむ。 黒船のように並ぶ17門ものラジアルゲートにひれ伏す。 戦前の昭和五年に完成したおりには、東洋一の巨艦ダムとして君臨した。堤高79mという数字は、200m超のハイダムが世界に40基もひしめく今となっては、さしたるものではない。しかし現地に立…

横川ダム(山形県小国)

百名山の飯豊山の連峰から伝い下る沢を水源とする国営の多目的ダム。湖岸のインレット側、堰体、その間の各所に駐車場あり。 ダムサイトにダム資料館。インレット側に芝生広場。 主要国道からのアプローチ路はすべて二車線でアクセス性は悪くない。 白い森お…

梓湖(長野県松本)

奈川渡ダム。 上高地観光の一大拠点は、アーチダム国内三位の大伽藍。 奈川渡ダム(ながわどダム)は東京電力の安曇3ダム(梓川3ダム)のひとつ。高さ155mの壮大なアーチは、アーチダムとして黒部ダム、温井ダムに次いで全国三位。ダム湖岸に沿って幹線国道…

滝沢ダム(埼玉県秩父)

奥秩父もみじ湖。 ダムとループの共演が美しい奥秩父の大型ダム。 秩父から甲府へと抜ける雁坂トンネルにむかっていっきに高度を上げるため、滝沢ダムの手前で国道140号は大きくループを描く。 この高規格な重力式コンクリートダムの直線的なたたずまいとル…

鳴子ダム(宮城県鳴子)

荒雄湖。荒雄湖畔公園。 日本人による初めてのアーチ式コンクリートダム。 昭和32年、国産初のアーチ式コンクリートダムが紅葉と温泉の名所として名高い鳴子峡の近くに落成した。 堰体高95m、幅215mの巨大なアーチを描く重厚なコンクリート塊は、錦秋に染…

奥只見湖(新潟県魚沼)

奥只見ダム。 18kmものトンネルを抜けた先にあるダム湖100選の貯水池。 奥只見ダムは行くまでの行程がユニーク。現在は無料の観光道路となっている奥只見シルバーラインがダム堰体へと直結しているが、全長22kmの道程のうち18kmがトンネルというすさまじさ。…

あさひ月山湖(山形県鶴岡)

月山ダム。 月山ダムでも月山湖とはまったくベツモノ。 湯殿山を懐にあるダム湖。あさひ月山湖のダム名は「月山ダム」だが、峠を越えた内陸側にある月山湖(寒河江ダム)と混同しやすい。両ダムは直線距離でも15kmも離れ、分水嶺をまたいだまったく別の水系…

面河ダム(愛媛県久万高原)

おもごだむ。 太平洋に注ぐ川の水を、四国一の山を貫いて瀬戸内海側に。 仁淀川といえば高知の清流として名高い。その源流部は愛媛県の石鎚山系にあり、仁淀川最上流部を堰き止めるダムとして農林水産省によって造られ、現在は農業用水のみならず工業用水、…

大井ダム(岐阜県中津川)

恵那峡。 日本初の発電ダムの貯水池名は、「恵那峡」。 大正時代に建造された日本最初の発電用ダムといわれ、「日本の近代土木遺産 」に選定されている。 「日本の発電王」福澤桃介や「日本初の女優」貞奴も関わった当時の世界的難プロジェクトで、このダム…

矢木沢ダム(群馬県みなかみ)

奥利根湖。 利根川本流の最奥部にある荘厳なアーチダム。 利根川本流に沿って、藤原湖、洞元湖とのぼっていき、その最奥部にオーバーハングした131mの巨大な壁となって君臨しているのが矢木沢ダムである。 堰体横には展望台、資料館、トイレ、駐車場もある。…

奈良俣ダム(群馬県みなかみ)

ならまただむ。ならまた湖。 関東を代表するロックフィルダムと、ダム湖100選の貯水池。 堤高158mはロックフィルダムとして関東一の高さを誇る。全国で見ても長野県の高瀬ダム、岐阜県の徳山ダムに次ぐトップスリーに入る。また堰体積は徳山ダムに次ぐ二位と…

藤原ダム(群馬県みなかみ)

藤原湖。 利根川水系8ダムでは最古。 多目的ダムであるが、玉原湖を上池とする揚水式発電の下池でもある。首都圏の水がめである利根川水系8ダムではいちばん古く、黒と白のツートン状態になった堰体はさすが迫力がある。 カヤックの人気フィールドでもあり…

大石ダム(新潟県関川)

大石ダム湖畔県民休養地。 堤高87mの国営ダム。 小動物園、ゴーカート、ミニSL、バッテリーカーのある大石ダム湖畔県民休養地のほか、下流側には大石キャンプ村もある。 ダムカード配布対象ダム。 堰体下では錦鯉を含むたくさん鯉が見られたが、ここは尺イワ…

金砂湖(愛媛県四国中央)

柳瀬ダム。金砂湖畔公園 2016年11月撮影。 日本記録のブラックバスが、四国のここから。 海を背にした四国中央市街地の眼前に壁のように立ちはだかる山脈を、走りやすく整備された国道のカーブを何度も抜けながら這いのぼっていくと、やがて、瀬戸内海に抱か…