水辺遍路

実踏・日本の湖沼 6,100湖

津賀ダム(高知県四万)

つがだむ。
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森林鉄道の軌道橋跡が「めがね橋」として散策道に。

学生のころ、四国の山深くを横断するヨサク国道こと国道439といえば、全国屈指の酷道としてオートバイ乗りのあいだでは一種の憧れをもって見られていた。ところどころに時刻表が掲げられて、通行できる時間帯が決められており、一時間ほど待つときにはコーヒーを入れたりした記憶がある。
そんなヨサク酷道も近年は驚くほど改善、というより地形が厳しすぎてトンネルと橋で構成する高規格道路にするしか改善の方法がなかったのだろう、まさに隔世の感といった具合に道路状況がよくなっていた。

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近代化遺産のめがね橋

そんなヨサクも、ここ津賀ダム周辺では改修から取り残され、往時のヨサクのままだった。切り崩しや盛り土をしなければ、道というのはここまで屈曲するのかと感心するほど、舗装路ではあるがとにかく走りにくい。通行するクルマは多くはないが、とはいっても対向車があればすれ違いができず、何度もバックしたり、バックしてもらったりすることになった。ただ、地元の人は手慣れたものでいやな顔ひとつせず、すれ違う瞬間に挨拶する習慣がかえって心なごむものがあった。

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ダム湖の水は四万十川そのもの。翠が深い。

津賀ダムは四国電力が管理する発電用ダムであるが、治水にも貢献しているという。発電ダムの貯水池は立入禁止が多い中、半世紀以上の歴史をもつこのダム湖は案内看板にホタル観賞の屋形舟が描かれ、「50cmを越える巨ベラが生息しており、多くの釣りファンを魅了」という釣り公認ともとれる文言も見られ、なんとも大らかである。
また、昔の話になるがボートでの巨ベラスポットとしてダイワの釣り番組で2004年にロケおよび放送が行われたこともある。
のっこみの季節には下津井橋左岸あたりでも陸釣りドボン仕掛けで40センチ前後の数釣りができるそうだ。このあたりの岸の地形はビーチのようになだらかになっており、ボートが幾艘か陸揚げされていた。

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下津井橋の左岸の汀。ボートも見える

この下津井橋から見えるのが、昭和の森林鉄道の軌道橋跡である「めがね橋」。昭和10年代の技術の粋を集めたアーチの造形が美しい石橋で、高知県の近代化遺産に登録されている。
橋の上は遊歩道として散策ができ、翠深いダム湖を俯瞰できるのもうれしい。
駐車スペースあり。

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めがね橋の案内板


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堰体周囲。天端は歩ける。


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堰体横の駐車場とダム湖。


マークした場所は、めがね橋のある下津井橋周辺。