水辺遍路

訪れた全国1万1,100の池やダムを独自の視点で紹介

大雪湖(北海道上川)

【たいせつこ / 大雪ダム】

国道から見た取水塔。壮麗な構築物。色も好きだが、鉄塔の檻の中にチラ見えしている巨大なオレンジのフタのようなものはフロート?(2021年撮影)

北海道のヘソに立地する壮大な国営ダム。

何より大きな北海道のどまん中に、重しのようにでんと座る大雪山の広大な山塊に囲まれた立地に惹かれた。地図を見ているだけで、どうしても行ってみたいダム湖だった。
究極の立地にありながらも、アクセスルートは快適そのもの。北海道の重しを東西に貫く高規格な幹線国道には、サーキットかと思うような速度で走り抜けて行く乗用車や大型トラック。この豪快な峠越えは北海道以外では味わえない。その峠の最上部に国営の特定多目的ダムである大雪ダムはあった。

やや減水状態の大雪湖(2017年撮影)


その日、北海道は全土でからっとした好天に恵まれていたにもかかわらず、貯水池は霧が空にふたをしていた。東から来た旅人も、西から来た観光客も、下は晴れていたのにと少し残念そうだった。
ダムサイトは大雪山を横断する大雪国道と、縦断の上川国道との三叉路にもなっており、堰体天端は二車線の国道として利用されている。
ダム湖にはアメマス、ニジマスが生息しており、国道沿いインレット側に入釣ポイントがある。また、上川国道沿いのインレット側には、紅葉期にマイカー規制がしかれる大雪高原へのシャトルバスが発着する駐車場があり、大雪高原ハイキングの玄関口にもなっている。
ダムから下流側へと大雪国道を下っていくと道央屈指の観光地である層雲峡の温泉街を抜けていく。
一方、上川国道の方を南下して雄大な三国峠を越すと、湖底に沈む幻のアーチ石橋、タウシュベツ川橋梁で有名になった糠平湖が待っている。



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マークした場所はトイレのある駐車場。