水辺遍路

訪れた全国1万1,100の池やダムを独自の視点で紹介

更岸貯水池(北海道天塩)

さらきしちょすいち。

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堰体サイドにまでワンドが入り込んでいるめずらしい湖形。

民安ダムの南側台地上にある貯水池。コンクリートの取水塔の高さと比べると堰体はハイダムスペックを満たしているように見える。
地図で見ただけでは堰体がどこにあるのか分からない。空撮して驚いたのは堰体サイドに深く切れ込んだワンドが下流側に向けて伸びている。こんな形状の溜め池は見たことがない。北海道の平坦な丘陵地形のなせるわざだろう。
池の下流側には牧草地が原野に切り拓かれている。未舗装の農道が沢に沿ってつづくが、次第に草が深くなりクルマで進むのを断念した。

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管理道が荒れているとはいえ、放棄されたといったレベルではない。一方、自治体の公開文書に、平成22年の豪雨災害で上水道の二水源が被災し、その後も水質が安定しなかったために平成30年までに完全に地下水源に切り替えた旨が記されていた。
ここでいう二つの表流水水源がどこを指すのかは分からないが、更岸貯水池も濁りが強いように見える。ただ、貯水池の下流側に牧草地が広がることや、近くの民安ダムが農業用であることから、更岸貯水池も農業用と思われる。


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この角度から見ると、じつにカッコいい湖形。


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インレット側の流れ込みは蛇行。


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貯水池周辺の地形。


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日本海が見える。


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それにしてもすごい湖形だ。


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取水塔と堰体下に広がる牧草地。

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貯水池から流れ出る沢の各所に、「仕切弁」「排泥弁」の場所を示す看板が立っていました。「水道」との文字も見えます。これらの看板は新しく立てられたもののようでした。


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現在地マークの場所に分岐があり、緊急整備事業の看板が立っていた。