水辺遍路

訪れた全国1万1,100の池やダムを独自の視点で紹介

奥只見湖(新潟県魚沼)

奥只見ダム。
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18kmものトンネルを抜けた先にあるダム湖100選の貯水池。

奥只見ダムは行くまでの行程がユニーク。現在は無料の観光道路となっている奥只見シルバーラインがダム堰体へと直結しているが、全長22kmの道程のうち18kmがトンネルというすさまじさ。しかもただのトンネルではない。素掘りでびちょびちょ、二輪車、自転車、歩行者は通行禁止という曰く付き。
ダム湖畔に至る国道もあるが、あまりに山深いため、堰体側へと抜ける道路はシルバーライン以外にない。つまり堰体に行くためには、四輪車か船を使うしかなく、オートバイやチャリダーにはつらいものがある。

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上の写真の堰体右手に見えるのがシルバーラインのトンネル出口。まさに下界からダムへとワープするトンネルである。

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重力式コンクリートダムでは日本一の高さ。

コンクリートの要塞のような堰体は157mもあり、ダム全体では第五位ながら、重力式コンクリートダムとしては日本一
堰体上から見おろすと下の方が霞んで見えるほど。
ダムがつくる貯水池の方も面積、容量ともにトップスリーに入る巨大さ。
これだけのものを完成させたのが1960年。発電用ダムとして日本の高度成長を支え、半世紀以上たった今もなおその威容に衰えはない。

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大イワナの釣り場として開高健も愛した。

奥只見湖というダム湖名が通称となっているが、それとは別に「銀山湖」という立派な名前ももっている。昔から多くの釣り人を惹きつけてきた。ダム湖へのエントリーは国道とシルバーラインが連絡するインレット側からとなり、禁漁期が設定されている。なお、スモールマウスをはじめブラックバスも生息が確認されているが、地元と愛好家連合の意向で外来魚に対しては厳格に拒絶の態度がとられている。
釣りの対象魚はニジマス、ヤマメ、イワナ、サクラマスなど。
大会でも上位は60オーバー、ときに70センチクラスも出るというから、この巨大湖のキャパシティの深さには感服する。
レンタルボートあり。

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マークした場所は駐車場。


<その他の写真>
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