水辺遍路

実踏・日本の湖沼 6,550湖

小田原城のお堀(神奈川県小田原)


38年ぶりの掻い掘り(水抜き)で31尾のブラックバスを駆除。

2018年春からレギュラー番組となるテレビ東京の「池の水ぜんぶ抜く作戦」のレギュラー化初回の目玉として小田原城のお堀に白羽の矢があたった。
ちょうどこの冬、夜にお堀ばたを通りかかると光に集まった魚が気になっていた。鯉にまじって体形的にどうもへらぶならしきものがいた。何度か撮影したが暗くて確認にまで至らなかった。
そんなわけで今回の水抜きで、へらぶながいるのかを楽しみにしていた。水抜きでは外来魚駆除のほか、水生植物のオオカナダモの駆除が大きな目的のひとつと聞いた。

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2018年春の水抜きは38年ぶり(2018年3月18日撮影)
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3月下旬、底が見えてきたお堀では、多くの人たちが身を乗り出してのぞきこんでいて、みなが楽しみにしているさまが伝わってきた。お堀の一角に、長らく姿を消していたハスの茎が現れてきたのも印象的な光景だった。
これまで小田原城のお堀では外来魚の駆除においては長らく効果を上げていなかった。
2009年11月に市の委託を受けたボランティアのアングラー7名が2時間半で60尾におよぶブラックバスを釣り上げた。最大は40センチであった。
それでも夏場には小魚を追うブラックバスの姿が見られた。35センチ程度のものも確認している。
特に釣り禁止という看板は見あたらないが、地元アングラーは観光客への配慮なのか自粛しているようであるが、たまに若者がキャストしているところを見かけることもある。
2018年3月21日に実施されたかいぼりで捕獲された外来生物はブラックバス31尾のほか、北米原産のアカミミガメ1尾、中国原産のハナガメ1尾のみと、かなり少なかった。在来種では、モツゴ、ナマズ、ウナギが堀に戻されたとの新聞記事。しかしなぜかこの記事にはコイとフナについては一文字も言及がなかった。
一般的に日本に生息する多くのコイは外来種とされ(※)、かいぼりを企画した番組もその立場をとっている。ヘラブナにしても小田原の在来種ではない。果たしてヘラブナとコイはどうなったのだろう。
かいぼりから一週間もたたないうちにお堀は再び満水となって桜の満開を迎えた。あまりの回復の早さに驚いたが、小田原城のお堀の水は早川から小田原用水を経由して引いていることをこのとき知った。そして何ごともなかったかのようにコイも泳いでいた。
※コイは遺伝子的に在来種と外来種があり、在来種は希少種との報告もある。また、ハナガメについても在来のニホンハナガメという近縁種があるがすでに絶滅している。

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かいぼりから1週間。早くも満水となっていた。
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震災など受難を経て、近年は観光政策が次々とヒット。

小田原城は豊臣秀吉の天下統一に最後まで抵抗した関東の雄、小田原北条氏の居城。その本丸、二の丸を取り囲んでいるお堀が今も水をたたえている。関東大震災の折に石垣が崩落し、津波で押し寄せた海水がお堀をひたした。現在、お堀を取り囲む石垣の多くは再建されたもので、オリジナルは現在よりもやや低かったそうだ。

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2016年に半世紀ぶりの大改修が行われた天守閣は、入場有料であるが予想以上の観光客が押し寄せて観光業界や市を喜ばせている。堀の内側には無料のミニ動物園や、低料金のゴーカート乗り場、ミニエスエルもある。お堀ではボート遊びも楽しめる。
春には桜が藤の花が岸辺を彩り、毎年、五月の連休にはお堀に囲まれた城内広場で北条五大祭りが開催され、堀を出て城下町を練り歩く武者行列のほか、小田原中の神輿が結集する神輿パレードも行われる。

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5月は藤棚、つづく初夏は蓮の花が楽しめる(2015年撮影)


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箱根の山をバックに満開の桜(2014年)


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2014年に改修された馬出門付近。濠割りも往時の姿に復元された


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地区神輿PV(2015)


大神輿PV(2011)


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