水辺遍路

実踏・日本の湖沼 5,950湖

布引五本松ダム(兵庫県神戸)

布引貯水池。布引五本松堰堤。

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ありえない立地。これぞ日本初の重力式コンクリートダム!

タワーマンションをはじめビルが海に向けて立ちならぶ新幹線・新神戸駅前。日本を代表する国際都市の玄関口である。
ところが駅の裏手にまわると、クルマの音のかわりに渓流のせせらぎと、沢伝いにのびる遊歩道があって面食らう。駅から直線距離でわずか700m、この遊歩道を15分ほど歩いたところにあるのが布引五本松ダムである。

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ダムを見るためには徒歩で堰体まで行くか、新神戸駅前から発着しているロープウェーに乗って上から眺めるしかない。クルマでアプローチできない重力式コンクリートダムはめずらしい。建設時に大量のコンクリートが必要になるためダンプやミキサー車が通れる道路が必要になるからだ。
クルマが通れるだけの道がないのは、人力で資材を運んだのだろうかと想像したくなるのも、このダムが日本で最初の重力式コンクリートダムだからだろう。
ヨーロッパの古城、あるいは古い要塞を思わせる堰体は、国の重要文化財(登録有形文化財)をはじめ、「近代化遺産」「近代水道百選」にも選定。貯水池は「ダム湖100選」というタイトルホルダーでもある。

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駅ではなく西側からアプローチしてみた。

今回はクルマだったため、西側の修法ヶ原池近くのバス停から入るハイキングコースからのアプローチを試みた。
ナビではすぐ近くにダム湖があることが分かっていたので、ちょっと歩けばすぐ見えるだろうと甘く見ていたが、木々にさえぎられ歩けども歩けども眺望が得られない。

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途中、滝山城趾を経由。地図上では、ほんとうにダム湖はすぐ真横である。しかし見えない。そんなつもりではなかったのだが、だんだん意地になってきて山道を歩き続ける。

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あいかわらず眺望はない。しかし、よく手入れがされていて歩きやすく気持ちのいいハイキング路なので、ついつい歩きつづけてしまった。

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少し行くと、やっと木々のあいだから眺望がひらけた。しかし見えたのはダム湖ではなく、神戸の町と海。あきれるほど都市が近い。ほんとうに、こんなところに日本最古の重力式コンクリートダムがあるのだろうか。

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やがて急峻な坂道を下る。当然、帰路ではこれを登ることになるんだろうなあ、このへんで引き返した方がいいかなあなどと迷いつつも、後戻りできない何かに引っ張られ・・。

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ええっ!? 頭上に見えるのはロープウェー?? いったい神戸とは、なんという都市なんでしょう。

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けっきょく沢のあるところまで下ってしまった。ここで、かづら橋を渡り、新幹線の新神戸駅に直結する遊歩道に出る。写真だけだと、とんでもない山奥に見えるが、ここから10分も歩けば新幹線に乗れると思うと、やはりすごい。

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沢をまたぐ小さな橋だが、これもよく見るとかわいらしいアーチ橋になっており近代産業遺産なみ。

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ここまで来れば、五本松ダムはもうすぐそこ。遊歩道は堰体直下に出る。そこから左岸側に階段があり、堰体の上に出られる。

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非常用洪水吐は主堤には設けられていないらしく、左岸側に洪水吐だけをもった副堤があった。この副堤の上は遊歩道になっていてダム湖畔へと進める。

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残念ながらダム湖内は立入禁止のようである。現役の上水道用の施設では水質悪化を防ぐために立入禁止になることが多いのでやむをえないだろう。天下の「六甲水」を供給する貯水池なのだから。
また、「魚つりを、してはいけません」との表示もあった。

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新幹線新神戸駅から布引五本松ダムへは遊歩道で15〜20分。途中にいくつもの滝が迎えてくれる。

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次は新幹線で行ってみたい。ロープウェーからもぜひ見てみたいと思った。帰路はもと来たハイキング路をひた登り、往復で3時間ほど。ちょっと撮影するだけのつもりだったが、もうちょっと先へ、もう少し先へと進むうちにこんなことに。これも五本松堰堤の魅力か。
帰路に発見したのだが、じつはクルマを停めたところから10秒も歩けばダム湖をちら見できる場所があった。

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<写真アーカイブ>
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