水辺遍路

訪れた全国1万1,100の池やダムを独自の視点で紹介

蒲田池(福岡県篠栗)

篠栗九大の森。
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インレット側のミステリアスな沼杉の木立。

かつてフェンスに閉ざされた陰鬱な森に囲まれた池だったころ、インレット側の水辺で水中からまっすぐのびた巨木が林立するさまは無気味なものでしかなかっただろう。
一群の木立は北米原産のラクウショウ(落羽松)。水辺を好むことから「沼杉」とも呼ばれる。
篠栗九大の森として駐車場、トイレと池を一周する2kmの遊歩道が整備され一般開放されてからは憩いの場として地元の人に愛されてきたが、2016年ごろからジブリ作品の『もののけ姫』に出てくるシシ神の森を思わせるとSNSで若い人を中心に人気が徐々に広がり、今では年間12万人が訪れ、県外の観光バスがやって来て渋滞が問題になってしまうほどのインスタ映えスポットになっている。
訪れたときは池が減水していてお目当ての姿を見ることはできなかったが、春からは満水となって幻想的な姿を見せてくれるだろう。紅葉の時期も素晴らしい。
一帯は篠栗の市街地であるが、池と周囲の雑木林が九州大学の演習林として保全されている。住宅地を通るのでマイカーだと少しアクセスしにくいが、ビジター用の駐車場が二ヶ所設けられている。(案内板写真参照)
北駐車場の方がラクウショウのあるインレットには近いが、南駐車場の方が分かりやすいのでマップには南駐車場の位置をマークアップした。
ラクウショウが水中から生えている水辺としては高知県のモネの庭にあるトンボ池がある。

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蒲田池


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ラクウショウと遊歩道


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駐車場と案内板


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篠栗(糟屋)の野池群

bunbun.hatenablog.com


マークした場所は九大の森の北駐車場。