【こうみょういけ。光明池緑地】
泉州の野池群のなかでも泉北エリアにあたる。大阪府第三位のこの巨大な溜め池には、堺市と和泉市の市境が水上を通り、池名そのものが鉄道の駅名になるほど、ランドマークとしての存在感も大きい。
池の周囲南半分は光明台という住宅地になっているが、池岸まわりは光明池緑地、光明池公園として木々が保全されている。
景観的な特徴としては、大きい池にありがちな茫漠とした感じはなく、湖岸形状や樹相に変化があり、人工構造物を取り込んだ水景は不思議な妙味がある。
昭和時代に現在の規模に築造されたが、地形的に前身となる古い池があったとも考えられる。池名の由来は奈良大仏を造った聖武天皇のお后である光明皇后。もちろん皇后は築造に直接の関与はないが、5kmほど西にある久米田池は聖武天皇が築造に関わったというからおもしろい。
その大きさゆえに両岸の住宅地を分断するかっこうになってしまうので、光明池大橋という歩行者専用橋が架けられている。
遊歩道も分断されており、湖周路として完結していない。
二つの堰体を持ち、主堤の高さはなんと26m。副堤でさえハイダムスペックを満たす。最大水深は20mと、底知れぬポテンシャルを感じる。
確かにこの池では過去に、モンスターサイズのブラックバスも報告されているし、橋の上からは、大きなへら玉(へらぶなの群れ)らしき黒々とした影も確認できた。
池の管理者は水土里ネット光明池(光明池土地改良区)。
池畔に三ヶ所の駐車場、公衆トイレが整備されている。
マークした場所は駐車場。