水辺遍路

訪れた全国1万1,100の池やダムを独自の視点で紹介

住吉池(高知県高知)

【すみよしいけ。高知池公園】

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2019年秋の住吉池。手前の釣り台が水草で埋もれている。夏の豪雨で高知市は水害に見舞われた。

その名もザ・高知の「池公園」

高知県で初めてブラックバスが入ったといわれる石土池と1kmの水路で通水するのが住吉池。
石土池はホテイアオイカバーや住宅地が迫り駐車できるスペースの問題から岸釣りがなかなかビジターには手が出しにくいところがあるが、こちらの住吉池は「高知池公園」として駐車場・トイレも完備、おまけに釣り桟橋まで設けられており、けっして数が多いとはいえない高知の野池の中でも出色の存在である。
高知市街地からのアクセスもよく条件がよいことから釣り人の数も多い。
初日は夕方から釣り桟橋でへらぶな釣りを試みた。他にへら師はひとりだけ。話によると、高知ではへらぶな釣り師はもはや全県でも10名を切るだろうとのこと(?!)

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2017年の住吉池


もっともこの住吉池の立地は海まで700m。黒潮の豊かな海を前にして、へらぶな釣りに興じるのは高知ではかなり変わった部類に入るのだろう。やはり海に恵まれた静岡県のへらぶな釣り師も同じようなことを言っていた。海が荒れてだめな日は、へらぶな釣りでもするか、という感じ。
ただ会員の高齢化もあって、釣り桟橋の管理もたいへんだという。へらぶな釣り専用の桟橋として有志がお金と手間をかけて管理しており、バサーは桟橋や柵などの設備を平気で壊すので、見つけたら退去するよう注意しているとも言っていた。
この日は一日粘っても釣果はなかったそうだが、前日に上げた50近いへらぶなの写真を見せてくれた。出れば大きいが、一日に数度あるかないかのチャンスを待つ忍耐が必要とか。ただ食ったときは変なかけひきなし。イッキにウキが消えるというから土佐男児。酒は男の子守歌。それでも大きさでは石土池にはかなわないというからポテンシャルに身震いがする。
さて15尺の竿先。ちょいちょいサワリが出るが、正体を知りたい。ブルーギルもいるということだが、海が近いこともあり、たまに50を越えるボラがかかることもあるという。
私としては魚種はこだわらないので、ボラでもいい、何かこの池の魚を見てみたいものだと思いつつ、日暮れを迎えて納竿となった。平日だったが仕事帰りに日課的に立ち寄るのだろうか、そのころにはバサーの数はけっこうなものになっていた。

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翌早朝。上の写真のように、水面のあちこちで交響曲のように魚が飛び出す波紋が響き合っていた。
前日のおじさんに話からすると、ボラっ子であればこのぐらいのライズはめずらしくない。ときおり、少しもの静かなへらぶなのもじりも交えつつ、しかしどうもブラックバスの捕食のような波紋もときどき。
この日はスピナーベイトで外来魚をターゲットに短時間勝負。スピナーベイトで、と言ったが、そもそも持っているのはスピナベとスプン、フログの三つだけである。
すると、出た。そういう出方をするかという出方だった。ともかく高知県では記念すべき初バスであるが、まさかこんなメジャーポンドで愚直なスピナベで釣れるとは思ってもみない幸運である。
石土池と住吉池をつなぐ1kmの水路の方がバス釣りでは本命だったのだが、運よく本湖で魚体確認ができたので撤収。
次は、へらぶなか、ボラを上げてみたいものである。
同名の池としては、なんといっても鹿児島県の住吉池がバスアングラーのあいだでは有名である。ここ高知の住吉池も素晴らしい池だが、鹿児島の住吉池はなんといっても50m超という水深がすごい。

bunbun.hatenablog.com

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駐車場・トイレと案内板。


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2019年秋の住吉池


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前回の高知遠征では品切れだった「うつぼタタキ」にやっと出会えた。土佐鶴、司牡丹、南、酔鯨でもなく、この夜のお伴は土佐酒造

 
マークした場所は駐車場。