こうぼだむ。神之瀬湖。
山奥の秘境で戦後日本を支えた近代土木遺産。
中国山地の最奥部に位置する秘境にあり、下流側と上流側のどちら側からのアプローチ路も峡谷を縫うガードレールのない狭隘路。道路改修が進み、酷道区間はそれぞれ5km程度にはなっているが、それでも肝を冷やす長い道のりだ。
この道を戦時中にはダム建設のために強制連行された朝鮮人を満載したトラックが走っていったという話もある。多くの犠牲者をだしたことから、当時、地元では隠語的に「白骨ダム」と呼んでいたとか。
日本の戦後70年を現役で見守りつづけてきたダムであるが、訪れた時は五門のクレストゲートの取り替え工事の最中で、ちょうど左端の一門が新しくなっていた。
それにしても驚いたのは、重機と大型トラック。いったいどこから運んだのだろう。ダム管理者に訊ねてみた。上流側の道からということだった。
堰体横に駐車場、トイレあり。