水辺遍路

訪れた全国1万1,300の池やダムを独自の視点で紹介

猪ノ鼻ダム(兵庫県洲本)

いのはなだむ。
f:id:cippillo:20180403070111j:plain

土木遺産・上田池ダムにも負けない見ごたえの粗石モルタルダム。

洲本から南あわじにかけての山岳部にある淡路ダム銀座の一角にあり、上流の第二ダムと500mほどの距離をおいて二連ダムを構成。
重力コンクリート式、クールで無表情な猪鼻第二ダムに対して、こちらは切石を積んだ古風な面立ち。
とはいっても見た目のままの完全な石組みというわけではなく、重力式粗石モルタルダムといって中味はごろごろの巨石を積み上げ、隙間にモルタルを流し込んだ構造。昭和初期の築造である。
モルタルとコンクリートの違いは、セメントに混ぜ合わせる資材に砂利を含めるか含めないかの違い。
淡路島では他に上田池ダム(こうだいけだむ)が同型式の堰体で近代土木遺産にもなっている。
洲本市営の上水道貯水池としてスタートしたが、現在は淡路島全体の水道事業を担う淡路広域水道企業団が管理している。
美しく訪れがいのある人造湖ではあるが、ものものしい有刺鉄線付きのフェンスにベタベタと並べられた規制看板が景観と雰囲気を損ねて残念。
釣り、ボート、立入禁止の三拍子。警察通報という厳戒レベル。北部の常盤ダムと並び、淡路島を代表する釣り禁止ダムという一面も。
アプローチ路は1〜1.5車線の舗装路。

f:id:cippillo:20180403070109j:plainf:id:cippillo:20180403070108j:plainf:id:cippillo:20180403070110j:plain
bunbun.hatenablog.com