かつては産業廃棄物の島がアートの力でみごとな観光スポットとして再生した豊島(てしま)。隣の直島もそうだが、豊かな瀬戸内の小島の自然とアートとの融合、素朴な棚田や路地の景観と瀟洒な店の共存というスタイルは海外受けするのか、観光客は日本人より外国人の多い。
外国人のあふれる港周辺から、オートバイで5分程度ところにある集落の上に家浦二号池はある。しかし、ここいらへんに観光客の姿はまったくない。
集落の先の坂を上がり、農家の庭先を抜けるような感じで進むと堰体が見えた。立派なものだ。ダムとして分類される堤高15m以上はありそう。
明治時代の築造で、平成19年に大改修が行われている。
池は奥行きがなく堤長の長い形状で、を水面のすみずみにまで瀬戸内の陽光が届いている。後ろにやさいくひかえる山は豊島最高峰の壇山。心に残る池だった。