水辺遍路

訪れた全国1万1,300の池やダムを独自の視点で紹介

ほっとパーク鉾田の修景池(茨城県鉾田)

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ストーンヘンジのようなあやしい巨石群が池のまん中に・・。

ほっとパーク鉾田は、温泉、温水プール、バーベキュー場、パークゴルフ場をもつ健康レジャー総合施設だが、外周1kmの敷地のうち周囲長350mの立派な池が中央にでんと構えており、池好きには少なからず気になるものがある。
現地の案内板を見ると、池名が記されていて小躍りしてしまったが、糠喜びであった。記載されていた名は「修景池」。
全国でたびたび目にしてきた池名であるが、そう、残念ながら固有名詞ではなく一般名詞である。
「修景」の意味は「景色を美しく人工的に修繕した」というようなことなので、いってみれば世界の歌姫が芸名を「整形女」とするようなもので、ほんとうはなかなか勇気のいるネーミングなのかもしれない。

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池の中央にはストーンヘンジのごとく巨石群がサークルを描いて湖上に立ってる。かなり大きいが、そびえる、というほどではない中途半端な微妙さが味わい深い。
スライダープールのチューブが張りだした建物側の護岸にも疎石が配されている。これだけでも、かなりの気合だ。ここまでレジャー施設としてのワクワク感を企図したにもかかわらず、どうしても隠すことのできない野池的な質実さが隠せないところに心奪われた。これぞ茨城のヤンキー精神。巨石を配したところで、根っこにある野池のたくましさとやさしさが出てしまうのだ。
池からただよう生命感も旺盛だ。巨体を想像させる、ぼってりした泡づけが出たかと思えば、ヨシ群落のかたわらで体がビクっとしてしまうほどのボイルが余韻と波紋を残す。
鯉だろうか。池からあふれる生命感。
しかし、残念ながら釣り禁止である。

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池のまわりを歩ける遊歩道。ひょうたん形のくびれに橋がかかっている。ヨシ群落も素晴らしい。


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建物側以外は自然護岸。右に見えるのは洪水吐のようだ。


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駐車場と案内板。

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レジャー要素のお化粧で「整形女」を名乗る池ではあるものの、その名ゆえに黒木華さんのような素朴なナチュラルさがきわだつ池。
気になったのは、洪水吐らしきコンクリート構造物。こういうタイプは溜め池では見かけたことがない。やっぱり調整池?
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マークした場所は駐車場。