水辺遍路

訪れた全国1万1,300の池やダムを独自の視点で紹介

花房ため池(富山県朝日)

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花房ため池(花房池)は、山裾に位置する農業用の溜め池。築造は江戸時代。
山裾でもかなり平地寄りの立地なので全体的にかなりフラットで、面積のわりには貯水量は少なそう。
2018年秋に訪れた際の水抜きでは、野球でもできそうなフラットな池底があらわになっていた。
堰体横には駐車場と案内板がある。トイレなし。
池横の道を山側に上っていくと、棚山ファミリーランドの構成要素となっている棚山西池に通じる。
それにしても、このあたりの池で見かける「用水だ!」の看板は不思議だ。「用水だ!」以外の言葉は皆無で、子どもが溺れているイラストだけ。
注意喚起と捉えればいいのだろうが、何かを具体的に禁じているわけでもなく、おのれで考えるしかない。
看板を設置するのは手間もお金もかかる。そこまでして設置する以上は、強い思いがあるはずである。設置者にとっても高度な試みである。伝わるか、伝わらないかは分からない。分からないが相手に託す。そんな北陸の人間性の発露であろうか。
似た名の池としては、千葉県鴨川に花房堰がある。

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「用水だ!」の看板。


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堰体。


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駐車場と案内板。


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水田に水が張られる季節になれば、夕日を映して鏡のように煌めく光景が広がる。


堰体右岸サイドに駐車場。