水辺遍路

訪れた全国1万1,300の池やダムを独自の視点で紹介

松尾池(岐阜県岐阜)

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日本屈指の山城と相対する百々ヶ峰に抱かれた池。

岐阜市ではもっとも高い山である百々ヶ峰(どどがみね)は、長良川をはさんで頂に天下の岐阜城をのせた金華山と相対する。
この百々ヶ峰の山中に流れる沢を明治時代に堰いて造られたのが松尾池。
目的は農業用であるが、明治政府の内務省直轄事業だったというから、近代的な国家建設に重要と判断された貯水池だったのだろう。近代土木の父と呼ばれるデ・レーケが技術指導した溜め池という点でも貴重であるが、池名の由来は昭和になって復旧工事をした岐阜市長の名前だというから、ちょっとデ・レーケさんには気の毒な気もする。
2020年に堰体改修工事で水抜きが行われるが、これを機に「デレーケ松尾池」とでも呼んであげたいものだ。
池畔にたたずむ急傾斜の古民家風の建物が一興を添える。
池の水面には一面に小魚の立てる波紋が広がり、小さな水音がかさなりあって風の音のようだ。
鯉の放流、持ち出しが禁じられているほか、釣りも禁止。

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鯉の投げ入れ(?)と持ち出しを禁じる看板の右に、「きみ・・・この池は釣り禁止」と印刷された手作り看板。
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堰体上には転回スペースがある。
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マークした場所に転回スペースあり。