水辺遍路

訪れた全国1万1,300の池やダムを独自の視点で紹介

餓鬼の田(富山県立山)

【がきのた / ガキの田】


弥陀ヶ原は美しい山上の大高原で、池塘が散在し、高山植物が咲き詰め、俗界から登って来た人々はここで天上にある思いをする。

(深田久弥『日本百名山』49/立山)


 

流れ出した水は日本一の滝へ

日本三名山・立山のテーブル状の溶岩台地に立地

マイカー規制の立山黒部アルペンルートの途上、標高2000mを越える雲上に、外周12kmにおよぶ広大な溶岩台地がひろがる弥陀ヶ原

まるで巨人のスキー場のようにフラットな弥陀ヶ原(2022年空撮)

一年の半分は雪の下

この高原にきら星のごとく穿たれた池塘の数々を総称して「餓鬼の田」と呼ぶ。盛夏と秋をのぞいて一年の半分は雪の下で眠り、池の水源は雪解け水。


「百名山」でも称揚

下から自分の足で登って来た深田久弥さんの「百名山」では、称名滝を愛でたすぐあとに、餓鬼の田が賞揚されている。

フラットな台地上に点々と光っている池群が「餓鬼の田」(2018年撮影)


ラムサール条約登録湿地



落差日本一「称名滝」

豊富な水は落差350mで日本一の称名滝となって下界へと落ちていく。




 

アクセス

徒歩によるアクセス

歩くアルペンルート

マイカー規制の美女平天空ロードも徒歩であれば遊歩道が並走している区間も多く、通行可。自転車は不可。
その道程は立山駅から黒部湖まで全長27kmに及ぶ。

称名滝バスターミナル(マイカー駐車場)

称名滝バスターミナルまではマイカーで行ける。無料駐車場あり。


八郎坂

称名滝下から滝上のテーブルランド上に懸崖をいっきに登る登山道。登山装備必要。



ケーブルカーとシャトルバス利用

富山電鉄で終点立山駅まで行き、ケーブルカーとシャトルバスを乗り継いで弥陀ヶ原で下車。マイカーなら立山駅前に無料駐車場がある。
シャトルバスは室堂直通が多いので注意。弥陀ヶ原停車のバスに乗る必要がある。
シャトルバスではモニタービューでガキの田の紹介もある。

バス車内映像の餓鬼の田。


富山電鉄立山駅。


ソーメン滝と立山連峰。


富山電鉄立山線には、都内でレッドアロー号として活躍していた懐かしい車両も(2018年撮影)


立山駅前のマイカー駐車場。


駅前にある立山カルデラ砂防博物館。


ケーブルカー立山駅。各国語のパンフレットが並ぶ。



 

地酒

地元のスーパーで買った「フクラギ」は、関東ではイナダと呼ぶブリの子ども。
一方、「さす」はメカジキ。富山の人が昆布締めなどで愛する刺身食材だけど、なぜか太平洋産。




 

動植物





 

動画

3分50秒あたりに餓鬼の田が出てくる。



 

マップ

立山駅のオフィシャルマップ

立山黒部アルペンルートのマップ。

池さんぽマップ

Googleマップ

マークした場所は立山カルデラ展望台。