水辺遍路

実踏・日本の湖沼 6,750湖

尼谷地の池(新潟県長岡)

あまやちのいけ。
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山古志のありえない釣り堀。じつは伝説の池。

錦鯉の養殖で有名な山古志は、山の斜面を切り拓いた棚田のような養鯉池が2300以上もある。山古志最大の集落である種苧原地区の山上にあるのが、尼谷地の池(あまやちのいけ)。

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池横の高台には、あまやち会館という入浴・宿泊施設がある。池もかつてはレジャー要素として取り込まれ、釣り堀として活用されていた時代もあったことが朽ちた案内板からうかがえる。
養鯉池が復興のシンボルで、釣りなどしようなら殺されそうな山古志だが、意外なことに伝説の池に対しては抵抗もなく釣り堀にしてしまったようだ。大蛇や龍神などの伝説の残る池では、多くの場合、生き物殺傷は御法度となるものだが。

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現在、池の水面は水草に覆われている。池で途切れている国道352の路面と池の水面がほぼ同じような高さなので、遠目には草地がつづいているようにしか見えない。夜など、勢いあまって池に突っ込んでしまいそうだ。

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釣り堀の痕跡としては、道路側にウッドデッキの残骸らしきものも見える程度。伝説の池のわりには案内板などもない。ガードレールもフェンスもなければ、釣り禁止といった規制看板もない。堰体らしきものも見あたらず、巨大な水たまりといった風情である。この意外性にかえって惹きつけられた。

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一方、池尻には取水設備を収納した小屋らしきものと、赤いバルブが確認できた。ため池としての機能を担っているようだ。

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遠目には、ただの草原。
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池横の駐車場。トイレは閉鎖されていた。
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やはりクマが出るようだ。
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男池とつながる大蛇伝説が残る。

あまやちの池には、櫛を落とした娘を呑み込んだ伝説がある。これに対して村人は水抜きをして対抗。しかしこの伝説は大筋からディティールに至るまで、ハイパーシュールというか、理屈など蹴飛ばすようなパワーで突き進むので、うまく要約ができなかったので、山古志オフィシャルサイトからの引用で。

あまやちの池の伝説
その昔、庄屋の娘があまやちの池のほとりを通りかかったとき、頭に挿していた美しい櫛を池に落としてしまいました。娘はあわてて櫛を頭に戻しましたが、その櫛はあっという間に大蛇になり、娘を池の中に引きずり込んでしまいました。娘がいなくなり、村中を探したものの見つからず、ついには池の水を抜くことになりました。すべての水を流したところ、娘を背中に乗せた大蛇が現れ、そのまま天に昇っていったといいます。その途中で大蛇が一休みしたのがいまの蛇窪(じゃくぼ・種苧原)で、その後大蛇が牛に姿を変えて住んだのが小松倉の男池だといわれています。
(山古志オフィシャルサイトより抜粋)


マークした場所は駐車場。