名張というと、平成末期に人気となった銘酒「爾今」(じこん)の蔵元がある地として強く意識するようになった。昭和時代の人にとっては「名張」というと、毒ぶどう酒事件という大量殺人事件のイメージが強かっただけに、平成の名酒の土地への貢献は大きかっただろう。
さて「爾今」を生む水というと、仕込み水となる名水を想起するのが通例だが、主原料の方の米となる農地を潤すのは溜め池であるから、良い酒に良い溜め池あり、といえるだろうか。
名張には、この梅之木池クラスの溜め池が多い。ただフェンスで囲まれており、ビジターフレンドリーな感じではなかった。池名は梅ノ木だが、堰体横に凜と咲くのは一本桜。
カーナビには梅之木池と表示されていたが、名張市の溜め池ハザードマップには「梅ノ木谷池」と表示されていたので後者を採用した。