【てっすいりゅう】
周囲長15.2m、深さ2.4mの鉄製の池・・その名も鉄水溜(てっすいりゅう)! 世界遺産の富岡製糸場の中にある。
いろいろな池を見てきたが、輸入鋼材を造船技術のリベット接合で組み上げたという国指定重要文化財の池は初めて。溜め池の「溜」という文字に惹かれ、入場料とは別途の拝観料まで払って会いに来たわけだが、当然ながら池というよりタンクだった。
鋼鉄の桶を石組みの足で浮かせている。一本一本の足は薄く、大きな地震が来たら倒れそうに見えるが、足と足のあいだに人が通れるほどの隙間をあけているのは管理上の意味もあるのかな。
日本では最古級の鉄製構造物で、絹の生産に必要な水を貯めていた。当初は煉瓦製だったが水漏れが激しく、横須賀の造船技術と輸入鉄を組み合わせた貯水槽として明治7年(1874)に建造。
鉄水溜のとなりには浄化池もある。そちらはコンクリート製。