なんという池名であろう。
池の谷の池。本筋でいえば、谷に堰体を造ることによって池ができるわけであって、「池の谷」という状態になった時点で池があることは前提であるわけで、その「池の谷」にさらに「池」を付すとは。
コロンブス的な叙述をすれば、池の谷池というディスクールは「卵を産んだ鶏の卵」と同義。
深読みすれば、堰体を築く前にすでに土砂堰き止めによる天然湖があった可能性もある。つまり「もともと天然の土砂ダム湖があった谷に堰体を築造してつくった溜め池」となると、なるほど味わい深い名だ。
しかし、そんな妄想はおいといて、なかなか魅力的な池名である。同名の池は静岡県、高知県にもある。
小尾根をはさんだ隣の小松大谷池とはずいぶん水質が違って、ミルク多めのコーヒー牛乳のような水の色。
堰体は洪水吐をコーナーポイントとして屈曲しているようにも見える。
マークした場所は大谷池の舗装駐車場。