水辺遍路

訪れた全国1万1,300の池やダムを独自の視点で紹介

鹿伏衛星ため池群(仮称)(新潟県佐渡)

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ホテル大佐渡がランドマークの春日崎。海に開けた一帯の台地は、相川周辺でまとまった水田が広がる唯一の場所であり、佐渡金山の鉱夫たちの胃袋を満たしてきた農地だったのかと思う。
水田のあちこちに周長50〜100mクラスの池がきら星のようにまたたいている。掘りこんだだけの素朴な池で、現代からすれば運用効率が悪いだけに、古くからの農地ではないかと想像した次第である。
あぜ道や軽トラック幅の農道をつないで行かねばならない名も分からぬ池が多く、すべてを紹介することはできないが、一例としてこの池を挙げておく。
水田の一部を池にしたような造りは、他に共通する。佐渡の棚田では、最上段の田を臨時の池として利用している事例も多く見られたが、ここで見られた池はしっかり堀りこまれており、取水設備はなく木の板で栓をしているだけの簡便な仕組み。

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