水辺遍路

訪れた全国1万1,300の池やダムを独自の視点で紹介

樋迫池(大分県国東)

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国東半島は両子山の山裾が円を描くように豊後水道に落ちている。
この地形のためか、特に半島東部においては地図に記載されていない多くの池も含めて、二等辺三角形の池が密集し、さながら、ため池の艦隊のようである。
江戸時代後期から明治期にかけて築造されたため池が多く、斜面の水田化に寄与した。明治時代に築造された樋迫池は官費に頼らず、民力で16年の歳月を費やして造られた。
減反のため近年は直接的な水田灌漑の役割は弱くなっているが、一帯のため池は世界農業遺産登録「クヌギ林とため池がつなぐ国東半島・宇佐の農林水産循環」として登録され、文化的観光的な側面に脚光があてられており、この池の堰体にも「世界農業遺産」の案内柱が立っていた。
広域農道オレンジロード沿いにあり、クルマでのアクセスはしやすい。

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樋迫池の堰体に立てられた案内標柱


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南手の高雄池にあった案内板。「樋迫池」の道案内がある


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マークした場所は高雄池。樋迫池は地図として記載されていない。