水辺遍路

訪れた全国1万1,300の池やダムを独自の視点で紹介

菅谷池(岡山県吉備中央)

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周囲500mクラスのなかなか立派なため池であり、堰体はダムスペックに届きそうな迫力がある。
国道沿いにあるが、道からは堰体を見上げるようなかっこうになり、池の姿を拝むためには別ルートを探す必要がある。地図上では西側から堰体上にアプローチするルートも確認できるが、クルマでたやすくというわけにはいかない。
クルマさえ止める場所があれば、目の前の堰体をかけのぼって貯水池への拝謁を賜りたいところであるが、堰体底部が2mほどの垂直ブロック塀になっていて守りが堅い。
左右に目をやっても両岸は深い森に覆われ、なぜか堰体の右手からは滝のように水が流れ落ちている。これが正しい排水ルートなのか不明であるが、通常であれば、このような流下スタイルは堤を劣化させる原因になるので、あまり見たことはない。ただ滝部分の岩盤は固そうなので、自然と人工の堤をうまくハイブリッドさせた可能性もある。堤頂部にちらりと見える石の祠も気になる。
興味は尽きないが、下から堤の上に這い上がるのが容易ではないことだけは確かだ。
冬の日暮れは早い。この日は堤の下からの初見だけにとどめた。
同名の池は、愛知県美浜と新潟県上越にもある。

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堤の左岸側から轟々と流れ落ちる水。これも設計?
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