水辺遍路

訪れた全国1万1,100の池やダムを独自の視点で紹介

金鱗湖(大分県由布)

きんりんこ。
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世界的観光名所「由布院」のシンボル的な水辺。

温泉の町・由布院らしく、池の水源となっている河川や池底の湧水にも温泉成分が流れ込み、冬の早朝には朝霧のような蒸気がたちこめ、「霧盆」と呼ばれる地元の風物詩となっている。
「金鱗湖」とはまた仰々しい名前であるが、もともとは「岳下(たけもと)の池」という、これまたあまりに素っ気ない名前があったところに、明治時代の儒学者・毛利空桑が夕日にきらめく魚体を見てひらめいたという名称が定着した。これも文化人にも愛された由布院の顔のひとつだろう。
訪れたときは中国人の観光客ばかりが目立った。
池の中は錦鯉を含めた鯉が元気に泳いでいたが、ふな、ハヤの他、熱帯魚のグッピーやティラピアも生息しているとのことである。
池の周囲は古い共同浴場の温泉やカフェ、美術館などが立ち並び、駐車スペースがない。手前の有料駐車場を利用し徒歩でアクセスするのがよいだろう。温泉タオルを忘れずに。
共同湯は池畔に立つ「下ん湯」はビジターも200円で入浴できるが、上手にあるもう一軒の方は地元民専用。
文人が命名した名が定着した湖沼としては、和歌山県のゆかし潟、長野県の仙禄湖がある。いずれも作家・詩人の佐藤春夫が命名。

bunbun.hatenablog.com
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地元民専用の共同湯。
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池のまわりには、由布岳と田園が広がる。
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レストランごしに見た金鱗湖。
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池のようす。
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