水辺遍路

訪れた全国1万1,300の池やダムを独自の視点で紹介

上野ダム(群馬県上野)

奥神流湖(おくかんなこ)。
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揚水式発電としては、日本一の発電能力。

オートバイのツーリングコースとして人気の武州街道・国道299。この国道最大の難所が群馬県と長野県との境界となっている十国峠だ。これと平行してもうひとつの道がぶどう峠を越えている。
この峠の南側の尾根をはさんで東に上野ダム、西に南相木ダムがある。このダムコンビは、東京電力の管理する揚水式発電所の下池と上池にあたる。フル稼働すれば日本最大の発電ポテンシャルをもつ揚水式発電所ということである。
高さ120mの堂々たる風貌をもった重力式コンクリートダムは、発電専用ダムとしては利根川水系最大。
また、このダムの揚水発電コンビの相方ともいえる上部調整池の南相木ダムは、県境をまたいだ長野県側にあり、日本一高い標高に位置するダムでもある。
上野ダムへのアプローチルートはそのほとんどの行程がトンネルで、ダム湖をのんびり眺めながらドライブというような場所ではない。トンネルとトンネルをつなぐわずかな部分に堰堤に出られる駐車場があり、遊歩道、トイレもある。ダム湖全域で釣りは禁止。
この駐車場は夜間および冬期は閉鎖となり、そうなるとトンネルだけの道だけにダムを拝むことさえままならないので注意。
それにしても、奥神流湖と名付けられたダム湖の奥を壁のように立ちふさぐ重畳たる山々の荘厳さ、厳しさ。南相木ダムとを隔てる山は、航空機史上最悪の500名を越える犠牲者を出した日航ジャンボ機が墜落した御巣鷹山である。

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湖岸道路もないワイルドさ。
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天端上の遊歩道。
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駐車場と案内板。
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マークした場所は駐車場。