水辺遍路

訪れた全国1万1,300の池やダムを独自の視点で紹介

郡殿の池(新潟県小千谷)

こおりどんのいけ。
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「池の主」がつがいで飼われている?

水が涸れず、二十余の浮き島と多様な動植物を抱える郡殿の池は、昔は信濃川と地下でつながっていると信じられてきた。しかし実際には川から4kmも上っていった高台にあり、水源は別の場所だろう。
アクセスは分かりやすいとは言えないが、信濃川沿いの主要県道方面から山の方に向かうと郡殿の池を案内する看板があり、1〜1.5車線路を進んでいった先に未舗装の駐車場とトイレがある。クルマが10台ほど駐車できる広さだろうか。ここから案内板に従い、徒歩ですぐに池の端に出ることができた。

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池岸を進んでいくと右手に、おいよの塚があった。
おいよをめぐる土地の伝説にはいくつかのバリエーションがあるものの、話の骨格としては、小千谷市坪野のおいよという娘がこの池の主である大蛇に娶られ、いつしか蛇の姿に転じてしまうというもの。

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さらに池の奥へと足を進めると鳥居が見える。奥の社殿とは別に、かたわらに小屋があった。中をのぞいてみると、小さな石造りの水場がある。貼り紙がしてあって、この中に「池の主」とされるアオダイショウのつがいがいるという。
おいよの伝説では、池の主である竜神(大蛇)に娶られたおいよもまた蛇身になったというから、つがいの蛇を「主」とするのは道理にかなっている。
少しこわごわ蛇の姿を求めてみたが、水場の中はどうやら留守のようだった。
池の水面に目をもどすと、さざ波ひとつ立たず静まりかえっていた。

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駐車場と案内板。
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マークした場所は駐車場。

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