中根池（愛知県南知多）

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『BASS MAP愛知』（アムソン出版・2007年）の最終ページに掲載されているのが「大井野池群」。これは上苗代池を中心とする南知多南東部の地名からこう呼んでいるようだ。
牧歌的な魅力が尽きない上苗代池には何度も会いに行っているが、そのすぐ北側にありながら、なかなかたどり着けなかったのが中根池である。
一度目はクルマでアプローチを試みた。狭い路地を覆わんばかりの牛舎から放たれる「ここから牧場の敷地！」感に入っていく勇気がなく撤退。
二度目は自転車で牧舎を横目に少し入ってみたものの、あまりの悪臭と路面を覆い尽くす牛糞のぬかるみに怖れをなして、あえなく撤退。
三度目の今回、かなり覚悟ができていたこともありモンキーで微速前進、死んでも足をつくものかと牛糞の海を渡り切り、ほっとしたのも束の間。路傍に、むきだしのホルスタインが立ち尽くしていて、かなり怯んだ。牛舎に入っているのが、もうもう云っているならまだしも、そこにいるのは、むきだしのホルスタイン。最近では犬だってこうも自由にはいられないだろう。
最後の関門を抜け、やっと目にすることができた中根池が上の写真である。見えたとはいえ、藪ごしだし、遠いし、ほとんど枯れている。もはや水面まで降りていく気力はなかった。
達成感というよりも、牛糞まみれのモンキーが悲しい。