水辺遍路

実踏・日本の湖沼 6,150湖

血の池(群馬県前橋)

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男嫌いの女の血の色。でもじつは因果なプランクトン。

昔、男に言い寄られるのを苦にする美しい女がいた。こう言えば男も寄りつかないだろうと、井戸を掘って水が出たら結婚してもよいという難題を出したら、根性で井戸を掘り当てた男が出てきた。女はショックのせいか、あるいは自ら選んだのか急死する。その女の血が井戸に流れ込んだという伝説が残るのが、赤城・小沼の近くにある血の池である。
この池が赤く染まるのはほんとうの話。実際には、ヤマヒゲナガケンミジンコの大発生が原因である。水が枯れている時期が長いようなので、池らしい姿を見るなら梅雨から夏にかけてがよさそう。ヤマヒゲナガケンミジンコは渇水期には卵の状態で乾燥に耐え、水に浸されるとともに生命として蘇り、特定の条件がかさなると大発生する。
このヤマヒゲナガケンミジンコ、上のイラストでも描いたようにオスだけ左右非対称の触角をもつ。仰向けに泳ぐので左右反対になっているが、右側の触角だけ中央に節のようなものをもち太く長い。これはメスを捕まえるために発達した。男嫌いで死んだ娘の血。その色の正体が、メスを捕まえる巨大な鍵を体に持ったミジンコとは、なんとも因果な話である。
それにしても、この池が赤く染まるところを、一生のあいだに一度見てみたいものだ。

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池へのアプローチ

小沼の西側、数百メートルぐらいの位置にあるようである。ふだんは水はなく、上空から見ると小沼の横に森に囲まれぽっかりと原っぱが広がっているように見える。地蔵岳からも俯瞰できるようである。
第一回目のアプローチでは霧のため駐車場から先は進まなかったが、現地で得た土地感覚をもとに暫定的な攻略マップを作成した。周辺の山を登ったり、空撮をしたりして、もう少し現地の状況が把握できたら俯瞰図も作ってみたい。

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案内板
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マークした場所は赤城ビジターセンター駐車場。