水辺遍路

訪れた全国1万1,100の池やダムを独自の視点で紹介

法道仙人閼伽井水(兵庫県加東)

光明寺。
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この井戸の開基はなんと推古天皇の時代にさかのぼる。
それにしても不思議な池である。時代はくだって鎌倉末期。「太平記」の記述によると、この山を舞台とした光明寺合戦の際に、劣勢にあった足利直義軍がここに立てこもり敗戦を覚悟していたところ、自分は伊勢大明神の化身とわめきだした小姓がじつに3.5mの高さに飛び上がり(すごい高さではないか)、自分がいる限りここは落ちない。敵軍は七日のうちに滅びるだろう。それにしても暑い、と叫んでこの井戸に飛び込んだとな。井戸は熱湯のようにぐつぐつ沸き返り、これを目にした直義軍は、英仏戦争におけるジャンヌ・ダルクではないが、まさに神仏のゆるぎない加護を得た思いで、まさに九死に一生、敵軍を退けたという。
山頂近くの森の中にたたずむこの井戸は、今もなお、こんこんと水をたたえていた。


上空から見た五峰山と光明寺。閼伽井水の井戸は山頂の少し右手にくだった森の中にある。
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光明寺
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駐車場(光明寺参道口)と案内板
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マークした場所は光明寺の参道入口の公共駐車場(トイレあり)