水辺遍路

訪れた全国1万1,300の池やダムを独自の視点で紹介

黒部川(千葉県東庄)


2010年に魚の大量死、2012年冬はカヌー事故。

10隻の練習カヌーが転覆し一時は15名の行方不明者を出した事故で全国メディアに取り上げられた黒部川。
黒部川といえば全国的には富山県の方が有名だが、利根川最下流域に流れ込む導水路のような千葉の黒部川は、カヌー練習場としての他、へらぶな釣り場として関東ではよく知られている。また、黒部大橋などのストラクチャーにはブラックバスもついている。
茫漠としてポイントが絞りづらいので、水門や利根川との導水路を中心に攻略するとよいだろう。

おそるべき冬場の高波。

それにしても、川でなぜ10隻ものカヌーが転覆するのか不思議に思っていたが、訪れたときはちょうど事故があったのと同じ季節。関東平野の東端らしい厳しい風が吹き荒れ、黒部川の水面は引き込まれそうな三角波が立っていた。すぐ隣の利根川を見ても、それほど波は立っていない。微妙な地形や方角によって、冬場にこのような危険な波が現れるのだろう。
もちろん釣り人はひとりもいなかった。