【げじょうがわだむ / 下条川ダム公園】
日本でもっとも愛にあふれた防災ダム
加茂市民は幸せである。彼らには下条川ダムがある。
そんなフレーズが思わず頭をよぎった。市街地から直線距離でわずか2kmほどという好立地に加え、鳥の声とカエルの声だけが交錯する閑静な水辺空間が山に分け入るようにのびている。
比較的こじんまりしていて、おかっぱりがしやすく、ここと同じレベルのダム湖を探そうとすると、奈良県の布目ダムと東西の双璧をなしそう。布目湖の方は釣りは有料だけど。
釣り人目線の親水護岸
下条川ダム公園として池岸のほぼ全周にわたって親水護岸や駐車場、トイレ、ビオトープなどが整備されているだけでなく、釣りがしやすいように釣り人目線で設計されているのもうれしい。
通常のダム湖だと水位変動が大きいため、こんな芸当はなかなか真似できないが、防災専用ダムゆえに平時は低水位が維持されているので、それを逆手にとって人が親しめる水辺を創出した。ダム竣工時から、地域だけでなく県内外の人にも親しんでもらえるような開かれたダムをめざしたというから、その先見性に驚く。
リリーパッドと魚影
インレット側の方に遡るにつれてリリーパッドが濃くなる。
下流側のオープンウォーターでは、あちこちに黒々としたヘラ玉ができていた。
流れ込み
流れ込みのあたりは釣り禁止区域。
堰体
天端はクルマも通行可。ダムサイトにも駐車場あり。
網場内は釣り禁止。
設備・施設
キャンプ場、駐車場、トイレ
右岸側には500円で利用できるこじんまりしたキャンプ場まである。
トンボ園とビオトープ
吊り橋
閉鎖されていた。
マナーが素晴らしい
トイレもきれいで、釣り場や外周路にゴミは目立たない。何より感心したのは、ゴミ箱が設置されていること。あふれているようなこともなく、意識の高さがうかがえた。加茂市民、おそるべし。
開かれた水辺というのは、危険性についての周知や教育、モラルや環境意識の高さなどがあって成り立つものなのだと、あらためて考えさせられた。
あえて難点をあげるとすればアクセス路が狭いということぐらい。集落を抜けなければならないので気をつかう。
案内板
Googleマップ
マークした場所は、キャンプ場。
写真アーカイブ
2013年の下条川ダム