【にのくらだむ】
県営の防災専用ダム。洪水に備える目的の貯水池なので、常時水位はかなり低め。それが原生林の山なみに囲まれた太古の沼のような容貌に一役買っている。一方、堰体の方は下流側から見るとアースダムだが、湖側はアスファルトがのっぺり。みちのくのワイルドな生命感と都市的な人工感が1ミリも調和せず、一本の喫水線で対峙している。そんな水辺の景色も希少と思えば、おもしろみもある。
2013年に初めて訪れたときは、田沢湖に向かう山道の途上にひっそりとたたずむダム湖だったが、2019年の再訪時には道は国道になって路面改良も進み、さらにダム湖のすぐ上に道の駅までできていた。
道の駅しんごうはキャンプ場も備えているが、ダム湖に親水機能はなく、レイクレジャー拠点にはなっていない。
マークした場所は道の駅。