【たかこぬま】
まるでカリオストロの城。湖底に金精錬所が眠る?
戦国末期、伊達藩が豊臣秀吉に降伏した際、この地にあった金鉱精錬所を隠すために沼の底に沈めたという伝説が伝えられている高子沼。まるでカリオストロの城で湖の底に隠された古代ローマの町のような話である。
ただの伝説かといえば、実際に池の底から鉱石粉砕用の道具など出土しているそうなので、あながちおとぎ話というわけでもなさそうだ。
そういったことを加味し池目線で見てみると気になるところも。
下の写真は堰体の堤頂部、いわゆる天端(てんば)なのだけれど、たぶん言われてもそうは見えないのではないか。
左側に池の柵が見え、歩道をはさんで右に向けてだらだらと傾斜した草地が住宅地に続いていて、まるでスーパー堤防のよう。
金精錬所を隠すために池を急ごしらえしたとしたら、明らかに新しい堤が不自然さと疑念を喚起しそうなだけに、あえて堤に見えないようにひたすら土を幅広く盛ったとか・・。
一方、堰体直下に住宅地が広がっているので、単に決壊リスクを下げるためにスーパー堤防化しただけかも。(高子沼の氾濫ハザードマップも公開されている)
じっくり池を一周練り歩いての池探偵で楽しんだ。
谷文晁が描いた「高子二十境」
江戸時代の文人、谷文晁大先生が高子の里の二十の景勝を墨画に。うち、高子沼では4つが採りあげられている。
その画風に似せて池さんぽ図録を作成した。
廃墟マニアも随喜した高子沼グリーンランド
池名が冠せられた遊園地。高子沼の二又になったインレット間の丘陵地を敷地に1973年にオープン。当時は福島県最大の遊園地だったが1999年に閉園。
その後、廃墟としてロケ地としても有名になるが、現在は構成要素がほぼ撤去され、太陽光発電所になっている。いわば、廃墟跡地。
全周にわたり足場がよく釣り人でにぎわう
現在の高子沼は整備の行き届いた公園になっており、多くの釣り人でにぎわっている。
へらぶな釣りでは釣り台が設置しやすい護岸形状で、特に南西側の岸が人気のようだ。
ブラックバスはラージマウスの他、スモールマウスも共存。
釣り人の数は多いがキャパシティがあるので混雑感は少ない。奥まで歩けばプライベートビーチのようなワンドもある。
整備された駐車場が2箇所あり、自販機も。
阿武隈急行線の高子駅からも近く、公共交通でアクセスもできる。
冬の高子沼
駐車場と案内板
Googleマップ
マークした場所が駐車場入口