【みょうじんいけ。御茶池】
長門の国の七不思議。高級海水魚も神社参りで池にやって来る?
口径30mの噴火口を持つ標高110mの笠山のふもとにある鹹水湖(かんすいこ)で、大池、小池、奥ノ小池の三つの通水する池からなり、池全体が神域として神社に取り込まれている。別名、御茶池。
池が立地する笠山は、海に四方を囲まれながら砂州状に細く本土とつながっており、九州の桜島を小さくしたような感じで、地形的にもとても魅力的だ。
池底の岩盤のすきまで外海と通じているという話で、潮の干満に応じて水位が変化。池の水は塩分を含み海水魚と淡水魚が混在し、長門の国の七不思議のひとつであり、国の天然記念物にも指定されている。
小さな池にもかかわらず、棲息する魚は、イシダイやメジナといった荒磯の魚や、マダイ、ヒラメ、エイなどの底魚から、コイ、メダカといった淡水魚まで多種に及ぶ。
磯の幻の魚と呼ばれるイシダイがのんびりと岸近くで休んでいる。魚たちにとって、ここはお伊勢参りのようなものなのかもしれない。
池岸の一部は石段になり、まっすぐ鳥居に面している。夜になると魚たちがぞろぞろと石段をのぼってお参りに行く姿が目に浮かんだ。
明神池の横の駐車場は有料。
笠山にはクルマで登れる登山道があり、頂上には無料駐車場と展望台がある。
展望台からは響灘と萩市街を一望できる。遠くに見えるのは見島であろうか。
明神池という名の池は全国各地にありますが、いずれもすさまじいオーラをまとった池ばかり。
特に奈良の山深くにある明神池、静岡沼津の海岸横にある明神池、そして信州上高地の明神池と合わせて、「明神池四天王」とでも呼びたいところです。
島のような形の笠山ですが、山裾にはこの明神池のほかにエビ池、笠山七池といった天然の池もあり、散策路も整備されているので、あわせて池参りをしたいスポットです。
マークした場所が有料駐車場