水辺遍路

訪れた全国1万1,300の池やダムを独自の視点で紹介

黒川ダム(群馬県桐生)

くろかわだむ。黒川砂防堰堤。
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砂防堰堤なのに、公式釣り場のレア度。

「黒川ダム」と呼ばれてはいるものの、堤高的にダムスペックを満たしているかは微妙で、「黒川砂防堰堤」が正式な名称。県が管理する防災ダムだが、「黒川・通常砂防事業」と銘打たれた県設置の一般向け案内板には「黒川ダム」の記載も見られる。
砂防ダムに貯水する事例は、数は多くはないものの全国的にみれば、ぽつぽつ見られる。しかしこの黒川ダムがユニークなのは、両毛漁協の漁業権が設置された公式な釣り場としての湖面利用がなされていた点にある。
かつては固定釣り台があるとの情報だったが、2013年釣査時は減水し釣り台は見あたらなかった。
ベイトフィッシュはたくさんいたが、捕食者となるトラウトやブラックバスなどは確認できず。浅くクリアーな小池なので、すみずみまで魚がまるみえであるが、この日は、へらぶならしき魚影も見あたらなかった。
砂防ダムが公式な釣り場として利用されているというのは、天文学的レアケースであり、数字にすれば0.0001パーセント以下である。(※砂防堰堤の総数8万5千基(「砂防便覧」)に対して)
事例としては他に、あずさ湖(長野県川上)と東谷砂防ダム(群馬県甘楽)を掲載している。
アクセス路は狭い一本道。ダム湖右岸の道路沿いに駐車スペース2〜4台。ゴミ箱あり。トイレなし。
夏は山陰となる午前が涼しく、景観もよい。
兵庫県朝来に同名の「黒川ダム」がある。全国区でみれば、100mの高さでそびえるロックフィルダムをもつそちらに軍配が上がろう。ただ、穴場的なこじんまりと美しい釣り場として、北関東圏ではこちらの「黒川ダム」もなかなかの知名度である。

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インレットのシャロー側。
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案内板にあった写真を拡大。岸辺に釣り人の姿が見られるほか、説明文には「黒川ダム」の文字も。
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<施設・設備>
駐車スペース、ゴミ箱
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マークした場所が駐車スペース2〜4台。