水辺遍路

訪れた全国1万1,300の池やダムを独自の視点で紹介

白間津の堰(千葉県千倉)


南房のパラダイス感が漂う野釣り場

房総半島の南端近く、真っ青な海にせりだした常緑照葉樹林にラッピングされた丘陵に抱かれて、野趣あふれる三段の溜め池がある。古くから南房屈指の野釣り場として知られる「白間津の堰」だ。
房総半島では溜め池のことを「堰」と呼ぶ池文化がある。今はあまり現役感こそないものの千葉県のオフィシャルデータベースにも登録されたれっきとした農業用の溜め池で、正式名称は下段から儘第1溜池、儘第2溜池、儘第3溜池となっていて驚いた。南房では「堰」は俗称ということ?
かつてはいずれの池もヘラブナ、ブラックバスの通好みな釣り場として遠方からも人を惹きつけていたが、下の堰(第一溜池)と上の堰(第三溜池)はけっこう荒れてしまい、釣り場として有効なのは真ん中の池だけになってしまった。
クルマはすぐ近くの道の駅に停めることができるが、わずかな距離とはいえ山道を徒歩で入釣することになるので荷物はコンパクトにまとめた方がよい。

2011年に白間津の中堰でヘラブナ釣り。釣り台もキレイだったが2022年には朽ちて板もなくなっていた。

白間津の中堰

三つの池のうち、中段に位置する。下の堰を経て山道でアクセス。堤体天端および両岸に徒歩ルートあり。ただし倒木などで足場はあまりよくないので転落注意。2011年に左岸側でヘラブナ釣りをしたとき5mでも底がとれなかったので、かなり深かった。
この釣り台は2022年に訪れた際は板がなくなっていた。沖目に沈木があり、その状態からいくぶん浅くなっている可能性もある。


堤は草木に覆われて不明瞭だが、池へと上る階段状の踏み跡が付けられている。

天端

釣り台がかろうじて残っていたが茂みが濃い。下写真では対岸側のバサーが立っている場所が釣り台。

ワンド

ワンドのコンディションは倒木や流入土砂で良好とはいえない。

左岸側の流れ込み

丸木橋がかけられている。

バックウォーター

上堰の堤体がそのままダイレクトに裾を落とす。右岸側に洪水吐
からの流入路あり。



 

池の入口と案内板

「ブラックバス釣りの方へ」という案内板が目印。ここまではクルマでのアクセスも可能だが、ここからは徒歩になる。



白間津の下堰から中堰への道(2011年)


 

空から見た白間津の堰


隣の谷筋の池。寺溜池か



 

悦楽の野釣り

ヘラブナ釣り(2011年)

森に囲まれ、小さな山に抱かれた二の堰には、よく手入れのされたきれいな釣り台が複数設置されている。左岸のひとつに入ったところ18尺の竿でも底がとれず・・。底釣りの重いエサしかもっていなかったので、ウキ沈没。



ゴミひとつなく、地元の人たちの努力と愛情が伝わる。この最高の環境を守りつづけていきたい。
2011年11月に実釣した際には完全貸切状態。かといって魚がいないわけではなく、ぽつぽつと釣れた。しかし型はいいものの顔の変形したガリベラばかり。最高の環境ながら、ヘラブナ釣り場としては長年の疲弊を感じずにはいられなかった。


ブラックバス釣り(2013年)

下の堰での遠投できれいな魚体があがった。他に釣り人は皆無で、釣れると思わなかったので驚いた。

 
 

上の堰と下の堰

上の堰(儘第3溜池)

かつてはヘラブナ釣りもできたようだが、2022年に訪れた際には池岸の小径も進むには危険な状態で、池も荒廃が進んでいた。
下の二枚の写真は堤体部と第2溜池への流れ込み部。


下の堰(儘第1溜池)

ブラックバスが生息していたが、2022年現在は水草が繁茂し釣りができる状態ではなかった。


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池下の神社



 

道の駅


 

Googleマップ

マークした場所は道の駅

白間津の堰|水辺遍路
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