水辺遍路

訪れた全国1万1,100の池やダムを独自の視点で紹介

茨城県

密筑の大井(茨城県日立)

【みつきのおおい。泉が森湧水】 奈良時代から知られるパワースポットの池。 その名も泉神社の境内にある湧水の池。池名の「大井」は日本人の苗字としてよく見かけるが、水を汲む場所という意味があるそうだ。 池は中の島が設けられ、立派な社殿に水神様が祀…

赤坂浮島弁財天の池(茨城県茨城)

その池の姿が見えた瞬間、思わず嬉しくなった。宅地化の波が迫ってきていることもあり、こんな素朴な池がたたずんでいるとは予想していなかったのだ。 谷戸の一角を浸す湿地状の池で、一本橋の渡された島に質素な社殿が立っており、弁天池の基本スタイルを持…

紫ヶ丘調整池(茨城県土浦)

工業団地の中にある調整池。 そういってしまえば、ただの造成調整池だが、この池の持つパワーは調整池という言葉におさまりきらないものがある。 池底に設けられた常時湛水域に鯉が泳いでおり、調整池の敷地全体をくまなく歩ける開放性だけでも特筆すべきこ…

笠間池(茨城県笠間)

笠間の野池群のひとつだが、笠間の名を冠しているこの池をはずすわけにはいかない。しかし、アプローチ路入口でフェンス閉鎖。空撮しなければ見ることもかなわない。 なんとこの池を満たしている水は、30kmも離れている霞ヶ浦からはるばる導水管で引き込んで…

精進沼(茨城県桜川)

加波山西麓にあるまったりとした感じの溜め池。 加波山西麓には溜め池が点在しているが、一例としてこの池を採り上げることにした。 岸は全周にわたってコンクリート垂直護岸。道も付いている。 主要県道からも見える。

柳沢貯水池(茨城県桜川)

「柳沢溜池」という呼び方もあるが、溜め池としてはちょっと変わっている。 というのも、斜樋、洪水吐、オリフィス、ポンプ設備などが池のまわりにパラパラと散在するようなかっこうで、そんなまとまりのなさがちょっと珍しい気も。 そして明瞭な流れ込みが…

鏡ヶ池(茨城県常陸大宮)

伝説にあるように、左の水面の上に松の枝が伸びている。 あまりにも救いがなさすぎる伝説。 春日神社境内にある霊池。 昔、土地の長者が源義家軍を手厚くもてなしたがゆえに、かえってスパイとあやしまれ一族皆殺しという理不尽な結果になる。 しかし長者の…

大島溜(茨城県ひたちなか)

【おおしまだめ。雷池】 市街地にあり、大島公園の池として長い間、釣り場としても愛されてきた。 池は木の生えた堤によって二分され、入釣ポイントが多いこと、足場がよいこと、また小型ながらブラックバスの数釣りができる場として健在であることなどから…

酒門池(茨城県水戸)

やはり「酒」の字が付いているというだけでも何ともいい感じだが、野釣り場としてもローカルメジャーともいえる存在であり、魅力がある。 アプローチ路の農道は一直線ながら狭く、クルマで入り込むと農家の迷惑になりそうで、これまでなかなかアクセスできな…

つくし湖(茨城県桜川)

【つくしこ。南椎尾調整池】 なぜダムではなく調整池なのか 筑波山麓に立地しロックフィルダムが従える農業用水・工業用水・上水道の利水を担う調整池。 調整池という名ではあるが、上水道だけでも30万人の生活用水を担っており、農業・工業の受益地は17もの…

城中緑地調整池(茨城県牛久)

じょうちゅうりょくちちょうせいいけ。 路面からわりとフラットで柵やフェンスもなく、一見、ただの草っ原の空き地にしか見えないが、大雨のときは調整池として機能するようになっている。 よく見ると広場の一角に水の吐き出し口があった。 城中緑地調整池こ…

蛇沼(茨城県龍ケ崎)

雑木林のあいまから水面がちらりとのぞくだけ。このあやしい感じは健在。35年前はもっと怖かったけど 35年後の中学生 中学校時代の恩師が連絡請うとのこと、同窓生を介して先生の連絡先をもらった。 たびかさなる悪事を強烈な茨城弁で叱られていたので、35年…

北竜台公園 しょうぶ池(茨城県龍ケ崎)

竜ヶ崎ニュータウンの北竜台地区の地図には、35年前は目に付くものは蛇沼しかなかった。この公園だけでなく大型ショッピングセンターや住宅もなく、四車線道路もなかった。 この池からわずか800mのところに住んでいた身としては、ひさびさに訪れてみて浦島太…

中沼(茨城県龍ヶ崎)

往年の名釣り場・健在 円に近い形状ではあるが、近くにある往年の名釣り場・道仙田と同じく、小貝川の付け替えによって生まれた河跡湖らしく、江戸時代にはこの沼の記録がある。 中学生のころ野釣り場を探して自転車でしばしば通っていたこともあって個人的…

県西総合公園の修景池(茨城県筑西)

二つの池で構成される修景池。 修景池は固有名詞ではなく、景観のために設けられた池という普通名詞で、ひらたくいえば公園池。 芝生がゆるやかに水ぎわへ裾をひたす連続性が心地よい設計。境目を感じさせない水辺は湿原の池塘のような安らぎがある。 園内に…

長者池(茨城県桜川)

むか〜しむかしの昔話テイストのある池名。なんとなく会ってみたくなる魅力がある。 さて現場に立ってみると、強い朱の揚水機場が付設されて、あまり見たことのないちょっと不思議な景観。反対側を見やれば筑波山が湖面に映る。岸は草地スロープで釣り台でも…

西池(茨城県笠間)

中堤の向こうにハクチョウがへらぶな釣り場としてメディアに紹介されていた池。周囲の農地より一段低く、掘り込まれたような野池である。のびのびとして雰囲気のいい池だ。フェンスがなかった時代には、どこからでも釣竿を出せただろう。市が設置した「釣り…

母子島遊水地(茨城県筑西)

【はこじまゆうすいち】 筑波山の意外な姿が見える池。 昭和の大水害が生んだ「ダイヤモンド筑波」の絶景 遊水地の構造 初期湛水池では釣りもできる 駐車場・トイレ・案内板 Googleマップ 筑波山の意外な姿が見える池。 太古から愛された筑波山は、じつに万…

桝箕ヶ池(茨城県桜川)

【ますみがいけ。ますみ公園】冬場はキリっとした加波山の眺望とハクチョウが目を楽しませてくれる道をはさんで南北に二つの溜め池がある。桝箕ヶ池は両者を合わせてなのか、南の池だけを指すのか定かでないが、インレット側は、ますみ公園として駐車場、ト…

岩瀬総合運動公園の池(茨城県桜川)

多目的グラウンドや温水プールも付属した総合スポーツ施設。 桜川市は謡曲「桜川」と石切りの町。園内にはそれを誇示するオブジェやアートが点在。 しかし池のカッパは何だろう。 少し小高くなった体育館側からメインロードに沿って人工のせせらぎが流れ下り…

大池(茨城県桜川)

桜川の大池は中堤の上をJR水戸線が通っている。堰体側から見ると、そんなことも気づかせないほど、のびやかで気持ちのいい池である。 地図で見れば、あまりにズバッと池の中の一本堤を走っているものだから、線路のために中堤を築いたのか、中堤に合わせて線…

大和駅前の池(仮称)(茨城県桜川)

水戸線車両と池まさに駅のどまん前。駅を守る門兵のようにロータリー入口に位置する。 石垣護岸で、中の島には石の祠(ほこら)も祀られている。島には赤い橋。 池の水面は蓮が覆い、小池ながらパワースポット感がみなぎる。しかし池の由来はおろか池名さえ…

前山の丁場湖(茨城県笠間)

20階のタワマンがすっぽり水面下に入る池? 「石切山脈の前山」と呼ばれる池がある。池なのに山? 石切場として掘り込まれた穴に水がたまった、ただそれだけの池だが、その深さがすごい。地下65mというから、もし満水になれば20階建てのタワーマンション(60…

鏡ヶ池(茨城県桜川)

鍬柄峠(すきがらとうげ)へと上っていく林道・鋤柄山線との分岐点、いわば峠への登り口、旧笠間街道沿いという歴史の薫りがする三叉路に、紅葉に埋もれるように周囲150mのごく小さな池がたたずんでいる。この小池は茨城西部を貫流し霞ヶ浦に注ぐ大河川であ…

笠間の野池群(茨城県)

笠間市には、およそ200の農業用ため池がある。 特筆すべきは笠間池をはじめ、霞ヶ浦から導水管によって揚水してきた水を貯めている池もある。こういった池は通常の流れ込みとは別に、導水管の流入工が見られる。マニアックな点だが、特徴的なものなので笠間…

根田池(茨城県笠間)

笠間野池群のひとつ。 へらぶな釣りができる池として釣り雑誌のムックに掲載されていた池だが、フェンスに笠間市設置の「つりはやめようね」の共通看板が設置されていた。 二車線道路沿いで駐車スペースもあってクルマでもアクセスしやすい野池であるが、池…

富士池(茨城県笠間)

土砂が溜まってしまったのか、全体的に浅い。枡形の洪水吐には、見たことのない細工が施されている笠間野池群のひとつ。 へらぶな釣りができる池として釣り雑誌のムックに出ていたことから、長らく訪れてみたい池リストにあったが、やっと会うことができた。…

桜川ロードパークの調整池(仮称)(茨城県桜川)

茨城県を走っていると、ロードパークという無料の道路施設がけっこう目につく。すっかりお馴染みになった道の駅と比べて、設置基準などがあまり知られていない部分もあるロードパークの池を採りあげる。 桜川ロードパークは、高速インターと主要国道の交差点…

北岡池(茨城県桜川)

高齢者ホームが隣接した二段の農業用ため池。 へらぶな釣り場として雑誌に紹介されたこともあったが、現在はフェンスに囲まれて竿を出しやすい雰囲気とはいえなかった。 ホームの人で釣り好きの人がいれば、たまらない立地だろうが、安全管理の面から許可し…

莫大沼(茨城県桜川)

ばくだいぬま。 誰にでも好かれる池だろう。6年ぶりの再訪となったが、昔と変わらぬたおやかな表情で迎えてくれた。 初めて訪れたときは、その釣り天国ぶりに目をみはった。へらぶな釣りの常連が堰堤側に並び、少し離れたところにはフローターのバサーが浮…