水辺遍路

実踏・日本の湖沼 6,550湖

九州

蒲田池(福岡県篠栗)

篠栗九大の森。 インレット側のミステリアスな沼杉の木立。 かつてフェンスに閉ざされた陰鬱な森に囲まれた池だったころ、インレット側の水辺で水中からまっすぐのびた巨木が林立するさまは無気味なものでしかなかっただろう。 一群の木立は北米原産のラクウ…

鴨池海づり公園(鹿児島県鹿児島)

「鴨池」という名であるが市営の海釣り施設である。雄大な桜島をバックに岸から100m先に架けられた長さ150m釣り桟橋が釣り人の足場となる。 時間制の釣り料金のほかに駐車場代もかかり、市営の釣り場のわりにはいささかお高い気もするが、鹿児島の中心地から…

吉野公園の池(鹿児島県鹿児島)

吉野といえば桜。とはいっても千本桜が山を埋める奈良県の吉野ではなく、鹿児島県鹿児島市。錦江湾に浮かぶ桜島を見おろす高台にある県立公園である。 桜島を見おろすから吉野? というわけでもあるまいが、で、都市公園100選にも選定。 ここにある池は、日…

清水の滝・専用放流場(佐賀県小城)

清水観音。 滝打ちで凍死した藩士もいる霊場には、鯉料理老舗がならぶ。 名水百選にもなっている清水の滝は、江戸時代に藩主の病気快癒を祈念して滝打ちをして凍死した忠臣の碑がひっそりと立っている。 江戸時代に再興された霊場だが、山あいの参道には風格…

清浦ダム(鹿児島県薩摩川内)

きようらだむ。 鹿児島で竿を出してみたい池として長らく心に残っている。快走ルートの国道沿いにあり、一度目に訪れたときは知らぬ間に素通り、二度目となった2016年は堰体部を中心に撮影のみ。そして今回は竿を出せそうな岸を探して歩きまわりチャンスをう…

足形池(長崎県東彼杵)

足の形の池といえば、ダイダラボッチ伝説を想起する。ダイダラボッチという巨人が残した足跡、膝をついた跡、などとされる池は全国的に見られるが、この池はどうであろう。 形だけを見れば十人前の足形であるが、現地に行ってみると草原の広がる台地にぽっか…

牟田池(佐賀県嬉野)

「牟田」(むた)の名を含む湖沼は九州、特に北部でよく見られる。福岡に多いが、佐賀、鹿児島でも確認している。 久留米近くにあった牟田村を発祥とする見解もあるが、意味としては干拓などで開発された新田ということらしい。 この牟田池は国見岳を主峰と…

八丁ダム(佐賀県小城)

八丁グリーンパーク。 佐賀平野を見おろす標高1,046mの天山の山腹に踊り場のような高原がある。そこに水をたたえるのが八丁ダム。 天山へと駆け上る県道は佐賀平野を見おろせる好眺望ルート。ほぼ二車線であるがスリリングな急坂。 ダム湖の周辺は八丁グリー…

轟池(大分県杵築)

とどろきいけ。 堰体の天端は半分ほどが二車線道路になっておりアクセス性は悪くない。駐車スペースもある。 杵築市内に350ほどあるという農業用のため池のひとつで、堤の中央に取水設備、左岸側に横向きで洪水吐がある。 二車線道路は2012年の工事で拡張さ…

石山ダム(大分県杵築)

いしやまだむ。 建設中の道路橋が覆い被さるようにそびえる。 ダム湖を横切る部分はアーチ鉄橋になっており、橋脚は池に足を突っ込んでいない。少し変わった景観である。橋が完成すれば、鉄橋の上から、杵築(きつき)の市街地と守江湾を視野におさめながら…

三井木場堤(長崎県東彼杵)

みいこばつつみ。三井木場池。 捕鯨で財をなした儀太夫家の顕彰碑がたつ 大村湾を見おろす高台に東彼杵にあるため池群の代表格。これら江戸時代の新田開発に寄与したため池群は、捕鯨業で成功した深澤義太夫家が地域のために巨費を投じて造ったもの。 三井木…

久末ダム(福岡県福津)

ひさすえだむ。久末貯水池。久末総合公園。 一筋縄ではいかない奥深さ。 九州に行くと幹線国道沿いにあることから、何度も通りかかっていて気になっていたのに、いつも夜。カーナビに映った池の形状を見て、よさそうな池だなあと後ろ髪を引かれる思いで通り…

霧島の湖沼群(宮崎県・鹿児島県)

霧島の火口湖めぐりマップ(ver.1.1 水辺遍路) 百名山「霧島」に穿たれた火口湖群。 「霧島山」は百名山のひとつに列せられてはいるが、現地に行くとそういう名の単独峰がないので戸惑った。地鶏や芋焼酎のブランド名で日本中でおなじみの名であるが、じつ…

白紫池(宮崎県えびの)

びゃくしいけ。 かつてはスケート場としてもにぎわった。 水深がほぼ1m前後という浅く外輪山はなだらかな丘陵状であることから、火口の巣のような霧島連山のなかでは古い火口であることが見てとれる。すぐ近くには2018年現在も噴火警戒がつづく硫黄山が目の…

六観音御池(宮崎県えびの)

ろくかんのんみいけ。 霧島火山群の北側山上に円形の火口湖が三つ集まり、えびの高原ミュージアムセンターを起点に2時間20分の行程の池巡り探勝路が設定されている。 三つの池は、不動池、白紫池(びゃくしいけ)と六観音御池。 遊歩道はよく整備されていて…

西之谷ダム(鹿児島県鹿児島)

にしのたにだむ。 ダムにむかないシラス台地に造られた、水を貯めないダム。 シラス台地にダム、という組み合わせ自体がきわめて異例。シラスという火山灰質の土壌は水をどんどん吸い込んでしまうため、貯水地にの立地としてはむいていない。前例のあまりな…

花宗溜池(福岡県八女)

はなむねためいけ。花宗池。犬山ダム。 トンガリ屋根の取水塔が景観にワンポイントを加味している。よく見ると外壁や連絡橋は土木遺産風の石積みモルタルっぽさを演出しており、なかなか凝っている。 花宗池を形成する犬山ダムはアースダムであるが、堤高は2…

松木ダム(大分県玖珠)

灌漑用の重力式コンクリートダム。ダムサイト左岸側に小さな管理所と駐車スペースがあるが、堰体天端および湖岸には降りられず、雛壇からダムを見おろすかっこうになる。右岸側は天端とフラットになっており、徒歩で歩ける。 ブラックバスが生息。

夕田池(福岡県豊前)

豊前はため池が多く、ブラックバスの野池釣りなどで人気のエリアである。この野池群は県境を越えた大分県側の豊後エリアと連続し、構造や地形などから、ひとつのため池文化圏と考えてよさそうだ。 豊前と豊後を合わせて「豊国(とよのくに)」という律令制以…

相の迫ダム(大分県玖珠)

2018年時点で「ダム便覧」に記載のないマニアックな重力式コンクリートダムである。堤高は15mはクリアーしていそうである。 二つの牧場にはさまれた立地ではあるが、堰体および貯水池は一般道路側からは垣間見える程度。 このダムについていちばんくわしいの…

西山ダム(長崎県長崎)

にしやまだむ。西山高部水源池。 長崎市街地を見おろす、もうひとつの水没ダム。 1.5km南にある本河内高部・低部ダムと同じく長崎市街地を見おろす立地にある。土木遺産的な価値のある古い堰堤を保存しつつ新ダムを追加した点も同じであるが、こちらの方は旧…

本河内低部ダム(長崎県長崎)

ほんごうちていぶだむ。本河内低部水源池。 日本初の水道用人造湖である本河内高部水源池の1km下流側に造られた日本で二番目に古い水道用ダム。 長崎水害を受けて洪水調節機能を付加すべく改造がなされたが、重要な土木遺産である堰堤の外見が変わらないよう…

本河内高部ダム(長崎県長崎)

ほんごうちこうぶだむ。本河内高部水源池。 日本初の水道貯水池は、親が子を背負う逆タンデム型水没ダム。 坂のすぐ下にある長崎市街地への主ルートである国道バイパスから目だたない枝道へと入り、水道施設を迂回して対岸へとまわると草に覆われたアースダ…

大江湖(熊本県八代)

潮遊沼、ピンヤ湖。 往年の「ダブ攻め」「賃打ち」は、土地の風物詩。 旧暦の8月の深夜に現れる不知火(しらぬい)で知られる八代海。 この海を農地開拓のために埋め立てた広大な干拓地に、遊水池として埋め残されたもの、いわば海の名残りを地元では「ダブ…

高雄池(大分県国東)

江戸時代の集貯水ネットワークが世界農業遺産に。 堰体上をオレンジロードが通る。一帯の農地では高雄池を含む六つのため池を水路で連結させた集貯水システムが江戸時代に完成し、世界農業遺産の登録要素にもなっている。 池が立地する国東半島東部の地形や…

樋迫池(大分県国東)

国東半島は両子山の山裾が円を描くように豊後水道に落ちている。 この地形のためか、特に半島東部においては地図に記載されていない多くの池も含めて、二等辺三角形の池が密集し、さながら、ため池の艦隊のようである。 江戸時代後期から明治期にかけて築造…

牟田池(福岡県宗像)

むたいけ。 「牟田」は大牟田を初め九州北部でしばしば見られる地名であるが、池の名前としてもなかなか人気の名称であり、福岡市の赤牟田池、苔牟田池や直方市の小野牟田池、植木牟田池、佐賀県嬉野市の牟田池など各所で見られる。 「『神宿る島』宗像・沖…

大井ダム(福岡県宗像)

大井ダムといえば岐阜県の恵那峡にある、ダム湖100選、近代土木遺産のダブルタイトルをもつ有名ダムの方を思い浮かべてしまうが、こちら福岡県宗像市も2017年に日本で21番目の世界遺産登録をめぐっての悲喜こもごもで全国的に知られる町となった。 住宅地と…

武雄・大町・江北の野池群(佐賀県)

九州随一の魅力を誇る野池群。 佐賀県の中央部に位置し、長崎本線と佐世保線の分岐点でもある肥前山口駅を擁する江北町と、その西につづく大町、武雄市に至るエリアは九州きっての好環境な野池群が広がっている魅惑の水辺フィールド。 南にむかってゆるやか…

内ノ子池(佐賀県武雄)

九州名水百選の水源的立地にある池。 佐賀では長らくブラックバス釣りにおける絶好の野池釣りフィールドとして君臨してきた武雄野池群のひとつで、アクセス性のよさとじゅうぶんな駐車スペースなどでローカルメジャーといっていい存在の池だった。 針葉樹の…