水辺遍路

訪れた全国1万1,100の池やダムを独自の視点で紹介

吉野公園の池(北海道新十津川)

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明治22年のお盆明けのこと。奈良県の十津川郷を襲った大規模な水害によって村落は200名前後の犠牲者とともに田畑や生活基盤において壊滅的な打撃を被った。復興に30年かかるといわれた2500人近い村民は、住み慣れた土地を後にして北海道へと集団移住し、この新天地を新十津川と名付ける。
この町で吉野公園の名を見たとき、もしやと思ったが、やはり奈良の誇る千本桜で有名な吉野にちなんだ公園で、桜の植樹がつづけられているという。
北海道では石狩川や天塩川に沿って多くの河跡湖(三日月湖)が壮観なほどに居並ぶ。形態などからこの池も河跡湖のように思えたが、ぽつんと川又に孤立している。
取水設備などは確認できなかったことと、すぐ近くに農業用の新十津川ダムがあることから、ファームポンドとしての機能はなさそうだ。
吉野公園の主構成要素となっている池であるが、ライトカバーの池面がときどき重みのある波紋を投じる。北海道特有の大型ウグイであろうか。鯉ではなさそうだった。
低価格でよく整備されたキャンプ場が隣接していることから、ゆっくり竿を出してみたい池であるが、残念ながら釣り禁止となっている。
駐車場、トイレあり。
池をもつ同名の公園は鹿児島県鹿児島市にもある。

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キャンプ場


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駐車場と案内板


マークした場所は駐車場入口。